炭酸ガスアーク溶接
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炭酸ガスアーク溶接(たんさんがすあーくようせつ)とは溶接工法の一種である。
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[編集] 概要
シールドガスに炭酸ガスを使うアーク溶接を炭酸ガスアーク溶接と言う。 通常半自動溶接として使われる。 一般的には半自動溶接の一種と考えてよい。 炭酸ガスアーク溶接のしくみについては半自動溶接の項を参照のこと。 CO2溶接などと呼ばれることもある。
鉄系材料に使用される。 アルミニウムなどの非鉄金属には用いることは出来ない。 半自動溶接には他に不活性ガスを用いるMAG溶接、MIG溶接があるが、不活性ガスの高価な日本では、半自動溶接のなかでは炭酸ガスアーク溶接がもっとも一般であると思われる。
一般に炭酸ガスでアーク溶接を行うと不活性ガスを使うよりスパッタが多くなり溶接外観が悪くなる。 その一方で、炭酸ガスはアークと化学反応を起こすため、炭酸ガスとアークの間に反発力が発生し、アークが細くなる。 そのため熱エネルギーが集中し溶け込みが深くなると言われており、不活性ガスを使用可能でも、あえて炭酸ガス溶接を用いる場合もある。
[編集] 安全
炭酸ガスは当然二酸化炭素のことだが、アークの強烈な熱により化学反応を起こし、一酸化炭素を生じる。 従ってシールドガスに炭酸ガスを使う場合は換気に注意しなければならない。