環境権
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環境権(かんきょうけん)とは、学説で通説的に提唱されている、新しい人権の一つであり、良好な環境の中で生活する権利のことをいう。
日本は高度経済成長期、環境よりも生産性を重視した結果、全国各地で公害が深刻な問題となった。 そこで現在では環境基本法(1993年(平成5年)公害対策基本法を引き継いで)が設けられ、大規模な開発に際しては、事前に環境に対する影響を調査する環境アセスメントなどの施策がとられている。
ただし、環境基本法などの法律では環境権の概念は用いられていない。また、裁判所でも、環境権を正面から認めた判例は現在、地裁レベルにおいてもない(個々人の直接的な身体的被害があれば、環境権ではなく人格権の侵害として損害賠償などが認められることはある)。 日本国憲法改正論議の一つの焦点として、第九条の問題の他、環境権やプライバシー権の位置づけが議論されている。