発禁
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発禁(はっきん)とは、発売禁止・発行禁止の略。
一度は一般に発行され、世に送り出された(またはその準備が整った)出版物であるにも関わらず、内容に公共性に耐えない部分がある場合には、それが取りやめになる。
戦前戦中の検閲で、この発禁命令を受けたものの中には、思想的に危険視されたものが多くあった。もっとも一番多かったのは、性描写に関する物である。
現在の日本では検閲が廃止されたため、法制度上の発禁は原則存在しない。ただし、性描写に関しては「わいせつ物頒布罪」により、発禁となることもある。それから、人権侵害(プライバシーを本人に断りなく記述していたり、差別的な表現が多用されている場合)や著作権の侵害などの権利侵害により、裁判所より出版が差し止められることはあり、事実上、発売禁止となる事例はある。