福音
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
福音(ふくいん、希:euangelion 羅:evangelium)とは主として、イエス・キリストの言行を指すキリスト教用語である。英語の意訳でゴスペル(gospel)ともいう。原語のエウアンゲリオン(良い知らせ、良いニュースの意)は、元来、戦争の勝利や出産など、喜ばしいことを伝える手紙を指したが、後にキリスト教において、特殊な意味で用いられるようになった。ヘブライ語の「良い知らせ(バサル)」と対応するかもしれない。日本語の「福音」は、漢訳聖書からの借用である。
共観福音書においては、福音は神の国の到来を指しているようである。パウロの場合、具体化されており、その死と復活を中心とするイエス・キリストの言行を意味するようである。
なお、上述のギリシア語やラテン語を始めとする西洋語では、福音も福音書も同じ単語である。