行列力学
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行列力学(ぎょうれつりきがく、matrix mechanics)は、量子力学において用いられる表現の一つである。マトリックス力学とも呼ばれる。
この理論は1925年にハイゼンベルグによって提唱された。行列力学では運動量や位置などの物理量を行列を用いて表現し、ハイゼンベルグ方程式と言う方程式で、自然を記述する。古典力学では運動量や位置はある時点においては確定した(決定論的)値を持つが、行列力学では物理量の非可換性により、例えば運動量と位置とは同時に確定値を取れない。
量子力学の他の表現法としては、シュレディンガー方程式であらわされる波動力学、ファインマンの経路積分法などがある。行列力学と波動力学は対立していたが、後にこの2つの理論は等価であることが波動力学を作ったシュレディンガーによって証明され、共に量子力学の基礎的理論となった。
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