黒色矮星
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黒色矮星(こくしょくわいせい)とは、質量が太陽の8倍程度以下の恒星が最終的に行き着く先として想定されている存在のことである。
質量が太陽の8倍程度以下の星は最終的に赤色巨星に進化した後、外層部のガスを放出して白色矮星となる。 白色矮星はもはや核融合を起こさないため熱源が無く、放射によってエネルギーを失い冷えていく一方である。 こうして徐々に温度が低下して放射量も減少していき、最終的に電磁波による観測が不可能になった天体を黒色矮星という。
現在の宇宙の年齢では宇宙の初期にできた白色矮星でも、冷え切って黒色矮星となるにはまだ充分な時間が経過していないと考えられている。黒色矮星はあくまで理論上の存在として考えられているものであり、実際に観測されているものではない。
実際に黒色矮星があるとした場合、黒色矮星を観測する手段としては褐色矮星と同じように重力による検出が考えられる。連星を構成している黒色矮星ならば相手の恒星が観測できれば、その固有運動への影響から存在を知ることができる。単独の黒色矮星は背景にある天体に及ぼす重力レンズ効果を利用して検出できる可能性がある。
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