Bzip2
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bzip2(ビージップツー)は、ジュリアン・セワード (Julian Seward) により開発されたオープンソースのデータ圧縮アルゴリズムである。1996年6月に最初の公開がなされ、その後の数年間で動作安定性と人気とが高まった。2000年の終盤にセワードはversion 1.0を発表した。bzip2圧縮プログラムを用いて処理されたファイルには、拡張子として標準的には「.bz2」が付けられる。
bzip2は、より効率的な圧縮のためにブロックソート法(バロウズ-ホイラー変換)とMTF (Move-To-Front) 法、ハフマン符号化法を用いており、従来のgzipやZIPといったデータ圧縮法と比べ、より高い圧縮率を誇っている。また、bzip2の操作法は意図的にgzipに似せてあり、gzipからの移行は容易である。しかしながら、bzip2は処理速度の点でgzipよりも劣っており、gzipを完全に置換するには至っていない。しかし、StuffItや7-Zipといった高圧縮プログラムと比べれば圧縮率もそこそこ良い割りに高速に動作する。
bzip2は、ネットワーク経由で配布される比較的容量の大きなファイルの圧縮に用いられることが多く、代表的なものとしては、Linuxカーネルのソースコード群が挙げられる。
bzip2の原型である bzip は圧縮アルゴリズムに算術符号を利用しており、特許による制約のために開発が継続不能となっている。