けもの道
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けもの道(けものみち)とは、山野において動物が通る道のことを言う。獣道とも表記する。大型ほ乳類が通路にしている経路のことである。
森林の中を移動する大型ほ乳類は、闇雲に森林内を行き来するのではなく、それなりにコースを決めて移動する。移動しやすい場所、移動するのに向いている経路があるからであり、そのようなところは地面は多少とも踏み固められ、低木の小枝は折られ、足下の下草は喰われて短くなるので、肉眼でも見つけられる。また、森林内に林道などがある場合、これを利用することも多い。
動物の種類によって道のコースには違いがある場合がある。ニホンカモシカのけもの道は、往々にして断崖絶壁に向かうので、「カモシカの道はたどるな」と言われる。
[編集] 人間用
動物ぐらいしか通れない幅の道路をいう。つまり、自然発生的についた人が踏み固めてできたルートを言い、手を加えられて幅広く作られていない道のことである。人間の造るけもの道は、獣にとっても道である。
交通の往来が活発な道路(街道)でも、別ルートの開拓により廃れ、結果的に「けもの道」化する古道や里道も存在する。