スピードシンボリ
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性別 | 牡 |
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毛色 | 黒鹿毛 |
品種 | サラブレッド |
生誕 | 1963年5月3日 |
死没 | 1989年5月31日 |
父 | ロイヤルチャレンジャー |
母 | スイートイン |
生産 | シンボリ牧場 |
生国 | 日本(千葉県成田市) |
馬主 | 和田共弘 |
調教師 | 野平富久→野平省三(美浦) |
競走成績 | 43戦17勝(海外4戦0勝) |
獲得賞金 | 1億6320万7050円 +5000ドル |
スピードシンボリ(Speed Symboli)は、日本の競走馬。天皇賞(春)、宝塚記念、有馬記念2回に勝ち1967,70年の2度年度代表馬に選ばれ、海外でも善戦した。1990年、顕彰馬に選出された。七冠馬シンボリルドルフの母スイートルナの父である。
[編集] 戦績
1966年のクラシック組の一頭で、京成杯を勝って、クラシック候補に挙げられた。ところが、皐月賞ではニホンピロエースの21着、東京優駿ではテイトオーの8着と惨敗した。秋になり、京王杯オータムハンデキャップで2着になると本格化し、菊花賞では13番人気ながらナスノコトブキの2着に入り、同年の有馬記念でもコレヒデの3着に入った。しかし同年の勝利は京成杯の1勝のみであった。 翌1967年はまさに本格化し、初戦のアメリカジョッキークラブカップを勝つと、続く目黒記念、そして春の天皇賞を制した。続く日経賞も勝って、馬主である和田共弘は、スピードシンボリを海外遠征させることに決める。その挑戦したワシントンD.C.インターナショナルは5着と善戦したが、このレースの激走のためか、帰国後の有馬記念ではカブトシローの3着に敗れる。
年が明けた1968年も低迷し、アメリカジョッキークラブカップ、ダイヤモンドステークス、中山記念とことごとく敗れ、ついに陣営は休養させることとなる。9月に復帰すると、アルゼンチンジョッキークラブカップ(現・アルゼンチン共和国杯)とオープン戦2戦を勝ったが、この年はこの3勝にとどまった。
1969年の初戦、アメリカジョッキークラブカップでは菊花賞優勝馬アサカオーの3着に敗れるが、続く目黒記念、ダイヤモンドステークスを連勝し、陣営は2たび、海外遠征を行うことを決める(当時、天皇賞は勝ち抜け制度だったため、一度優勝した天皇賞馬は二度と天皇賞に出られなかった)。キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスでは5着に入ったが、続く、ドーヴィル大賞典では10着、凱旋門賞では24頭中10着の成績と、勝つことはできなかった。ただ、前回の遠征と違って、この時のスピードシンボリは海外の強豪にもまれたためか、帰国したあとに臨んだ年末の有馬記念を同年の菊花賞優勝馬アカネテンリュウとの激戦の末に勝つ。
1970年、8歳(現・7歳)になったスピードシンボリは衰えを感じさせない成績を残した。アメリカジョッキークラブカップ、宝塚記念を勝ち、アルゼンチンジョッキークラブカップと毎日王冠を2着と好走、そして迎えた年末の有馬記念、前年2着のアカネテンリュウの猛追を凌いで、史上初の連覇を達成した(現在までに有馬記念を連覇したのはスピードシンボリのほか、同じシンボリ勢のシンボリルドルフ、シンボリクリスエス、そしてグラスワンダーの4頭がいる)。そして、この有馬記念を最後にターフを去った。
1967年と1970年の2度、年度代表馬に選ばれており、もし、天皇賞が現代のように勝ち抜け制度がなかったのならば、天皇賞連覇や春秋制覇もきっとなし得ていただろうと言われている。また、重賞12勝はオグリキャップ、テイエムオペラオーと並んで今も日本中央競馬会最多勝レコードである。
また、不思議なことに当代きっての怪物、タケシバオーとはほぼ同じ時代に走ったが、一度も対決することはなかった。
種牡馬としてはステイヤーズステークスを勝ったピュアーシンボリを出すに留まったが、シンボリルドルフの母スイートルナの父として名を残した。
[編集] 主な勝鞍
- (GI級)天皇賞(春)、宝塚記念、有馬記念2回
- (GII級)アメリカジョッキークラブカップ2回、目黒記念2回、日経賞、アルゼンチンジョッキークラブカップ
- (GIII級)京成杯、ダイヤモンドステークス
[編集] 血統表
スピードシンボリの血統 (ネアルコ系(ファラリス系)/Gainsborough4・5×4・5=18.75% Hyperion3×4=18.75%(母内)) | |||
父
*ロイヤルチャレンジャー Royal Challenger 1951 栗毛 |
Royal Charger 1942 栗毛 |
Nearco | Pharos |
Nogara | |||
Sun Princess | Solario | ||
Mumtaz Begum | |||
Skerweather 1936 鹿毛 |
Singapore | Gainsborough | |
Tetrabbazia | |||
Nash Light | Galloper Light | ||
Polite | |||
母
スイートイン 1958 鹿毛 |
*ライジングライト Rising Light 1942 鹿毛 |
Hyperion | Gainsborough |
Selene | |||
Bread Card | Manna | ||
Book Debt | |||
*フィーナー Feenagh 1949 黒鹿毛 |
Orthodox | Hyperion | |
Queen Christina | |||
Sempronia | Colombo | ||
Glenabatrick F-No.16-h |