ゼビウス
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ゼビウス | |
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ジャンル | シューティングゲーム |
対応機種 | アーケード[AC] X1 FM-7 PC-8001mkIISR PC-8801 PC-9801 MZ-2500 X68000 MSX2 ファミリーコンピュータ[FC] ディスクシステム[FCD] PCエンジン[PCE] プレイステーション[PS] プレイステーション2[PS2] プレイステーション・ポータブル[PSP] ゲームボーイアドバンス[GBA] |
開発元 | ナムコ MSX2, PCE:コンパイル |
発売元 | ナムコ |
人数 | 1人 |
メディア | PC:テープ/フロッピーディスク MSX2:カセット FC:320Kbitカセット FCD:ディスクカード(片面) PCE:HuCARD PS:CD-ROM1枚 PS2:DVD-ROM1枚 PSP:UMD1枚 GBA:カセット |
発売日 | AC:1983年 FC:1984年11月8日 MSX2:1988年 FCD:1990年5月18日 PCE:1990年6月29日 PS:1996年2月9日 PS:1997年3月28日 PS2:2006年1月26日 PSP:2006年2月23日 GBA:2004年2月14日 |
売上本数 | FC:約127万本 |
『ゼビウス』 (XEVIOUS) は、ナムコ(現:バンダイナムコゲームス)から1983年2月に発表されたアーケードゲーム。ジャンルは縦スクロールのシューティングゲームである。
タイトル画面には「Copyright 1982」という表示があるが、これは開発及びロケテストが1982年に行われたため。
目次 |
[編集] 解説
『ギャラクシアン』(1979年)や『ギャラガ』(1981年)等と並ぶナムコシューティングの名作として、様々なパソコン、家庭用ゲーム機に移植されている。デザインは遠藤雅伸 (EVEZOO END)、プログラムは別の人物(既亡)。
自機の動きに応じて軌道を変える、まるで生きているかのような敵キャラクターや、ソルやスペシャルフラッグ等の隠れキャラクター、突如開けた大地に現われるナスカの地上絵、独自の言語であるゼビ語などの深遠な世界観が話題を呼んだ。本作の基板は当時の水準でもさして強力なわけではないが、統一された色使いや完全に計算されたキャラクター設定により別次元の作品を生み出したことは特筆に値する。
また、 YMO の細野晴臣等の音楽関係者も注目し、ゲームミュージックが音楽ソフトとしてアルファレコードから発売されるようになるさきがけともなった。実は過去にも、 YMO のファーストアルバムの中に“コンピューターゲーム ~サーカスのテーマ~”、“コンピューターゲーム ~インベーダーのテーマ~”というゲームミュージックを扱った曲はあったが、本格的にゲームミュージックのみを扱ったアルバムが各社から出されるようになったのはこの頃になってからである。
発表時のキャッチコピーは「プレイするたびに謎が深まる! ~ゼビウスの全容が明らかになるのはいつか~」である。
[編集] 基本的なゲーム展開
自機ソルバルウを操り、「ガンプ」が組織するゼビウス軍の敵機や地上兵器、敵要塞であるアンドア・ジェネシスを破壊し、侵攻していくというゲーム。空中の敵には対空攻撃武器・ザッパー、地上兵器には対地攻撃武器・ブラスターで攻撃する。ザッパーは基本的に3連射。ブラスターは画面内の自機の少し前方に照準が表示されており、その照準内の十字の中心に落とすということになっている。地上物でブラスターにより破壊可能なものがあれば、照準内の十字のそれぞれの端が赤く点滅するので、それにより攻撃出来るかどうかが判断出来るようになっている。
地上の敵は出現パターンが一定であるため、覚えていれば確実に対処することができる。一方、空中の敵はある程度の出現パターンはあるものの完全に一定ではなく、動きもプレイヤーの操作に対して変化するためランダム性がある。この両方に同時に対処しなければならないことがゲーム性に深みを与えているのだが、以後の類似するようなゲームでは空中の敵も完全に出現パターンが決まったものが多かったため、本作が根強い人気を誇る一因となっている。
エリアは全部で16種類。各エリアは森林地帯 (?) により区分されているようである。エリア16以降は、エリア7~エリア16のループとなる。中でもエリア16は難易度が最も高く、これをクリアするほどの実力を身につけることが出来れば何回もループしてゲームを楽しむことが出来ると言っても過言ではない。エリアの途中で敵の攻撃を受けて自機が破壊された場合、そのエリアの7割以上を侵攻していれば次のエリアから、7割未満であれば元のエリアの最初からのスタートとなる。
[編集] 背景設定
西暦2000年、地球は超知性体ガンプに率いられたゼビウス軍の攻撃を受けた。地球より遥かに進んだテクノロジーを有し、破壊不可能な物質イル・ドークトで武装したゼビウス軍の前に、南アメリカは制圧された。打つ手を持たない人類に、銀河の中心より非有機知性体シオナイトが救いの手を差し伸べた。シオナイトの語るところによれば、現在地球に侵攻しつつあるガンプは、かつて紀元前12000年の地球上に存在した文明により、人類に奉仕するために創造されたバイオコンピューターであるガンプの六つのレプリカの一つに過ぎない。宇宙の癌ともいうべき邪悪な存在であったガンプは、自身のドークト(ESP能力)により逆に人類を支配しようとしたが、ガンプを構成する脳細胞の提供者であり、ドークトの持ち主であった超能力者ラスコ・クラトーにより破壊された。しかし、ガンプは破壊される前に彼自身の六つのレプリカを宇宙の六つの惑星に送り出していた。14000年後に六つの惑星が交錯(ファードラウト)する時、地球上に真のガンプが再生され、全人類はガンプの奴隷となるのである。シオナイトの助力により、イル・ドークトを破壊するスパリオを放つ戦闘機ソルバルウを建造した人類は、ファードラウトを阻止すべく出撃する。
[編集] ゼビ語
本作の背景設定にリアリティを持たせるため、遠藤雅伸はゼビ語という独自の設定を創作した。ただし、内容的には主に名詞の造語にとどまり、人工言語という水準には全く達していない。本作に登場する自機や敵機の名前は、ゼビ語に基づいている。「ソル・バルウ」はゼビ語で「太陽の鳥」、「イル・ドークト」は「冷たい(固定された)ESP」、「ガスト・ノッチ」は「絶好調」、「エケモゴーザ」は「ゴハンの時間です」の意味である。後述のキャラクター名に数回登場する「ガル」は「大きい」、「ボザ」は「連結」の意味である。
ゼビ語では、16進数のゼビ数字が用いられている。ゼビ数字は正方形に1本の対角線を加えた図形で表現され、それぞれの線分に0,1,2,4,8,の数価がある。それらを加算する事で0から15を表す。
0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
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ZOP | AH | SHEO | OLI | XEVI | REF | FAR | SOPIA | GAU | RUQ | PUSTO | PIQ | VEEO | PHES | SOLITA | KURTO |
ゾプ | ア | シオ | オリ | ゼビ | レフ | ファー | ソピア | ガウ | ルク | パストー | ピク | ヴィオ | フェス | ソリタ | クルト |
二桁以上の数は16進数表記に直したゼビ数字を続けて発音する。例えば十進数の111は、16進数の6F (16×6+15) 、「ファークルト」となる。
「ゼビウス」は「4番目」のガンプの意味である。
[編集] 参考文献
- 『ファードラウトサーガ』 - 著:遠藤雅伸、刊:双葉社 ISBN 4575230766
- 『ゼビウス』 - 著:古川尚美、刊:東京創元社 ISBN 4488903010
[編集] 登場キャラ
[編集] 自機
- ソルバルウ
- 「ガンプ」が繰り出すゼビウス軍に唯一対抗出来る戦闘機。対空攻撃武器・ザッパーと対地攻撃武器・ブラスターを備える。ソルバルウの「ソル」は「太陽」、「バルウ」とは「鳥」を意味する。
[編集] 敵キャラ・空中
()内は防衛軍側のコードネーム
- トーロイド(コイン)
- ゲームの最初に登場するコインのような形をした敵キャラ。ザッパーで軽くなぎ倒せる。弱い敵のように思えるが、高次エリアにおいては自機より後ろまで進んだ際、後ろから前にかけてスパリオ(弾)を放つようになる。また、一度に多数出現するため、連射力に劣るソルバルウにとっては対処しにくくなることもある。30点。
- タルケン(ビートル)
- 直線的な動きで画面に出現し、一旦止まったかと思うと機体中央部をクルリと回転させてスパリオを1発撃ってくる。50点。宇宙戦艦ヤマトの敵メカにほぼ同デザインの宇宙戦闘機があり、これをモデルにしたのではないかと言われている。カブトガニ、ギャバンの頭などの通称が存在する。
- ギドスパリオ(ロングレンジザッパー)
- ザッパーにより相殺できるゼビウス軍の遠方弾。「ギド」は「速い」の意味。高速かつ大量に出現する非常に手強い敵にもかかわらず、倒した時の得点が最も低い10点しかないので、なぜこんなに強いのに安いのかと嘆きたくなる。
- バキュラ(フライングボード)
- 平らな鉄板のようなキャラ。くるくると回りながら直進してくる。破壊不可能。かつて、ザッパーを256発当てることにより破壊可能という噂が流れたことがあるが、これについては開発者である遠藤がはっきりと否定している。ただこの声に応えたのか『スーパーゼビウス・ガンプの謎』では、ダレイのスーパーザッパーによって、もしくは通常のザッパーの連射により破壊できるようになっている。
- ゾシー(オクトパス)
- 円盤状の形状を持ち、ゆっくりと自機を追ってくる。反転してきたり、後ろから出現することも。70~100点。
- ジアラ(スピナー)
- トーロイドに似た移動経路をとるが動きがとても速い。タルケンと共に出現することも。150点。
- カピ(ラムバス)
- タルケンを発展させた菱型に近い形態の機体で、スパリオの連射機能がある。ややゆっくりと前進して近づき、クルリと反転して退散する。動きはやや鈍いため倒しやすい。300点。
- テラジ(リムロイド)
- カピを発展させた機体で非常に動きが速い。素早く前進し、自機の近くまで近づき反転して退散する。その際にスパリオを多量にばらまく。かなり手強い相手で得点が高い。出現箇所は少ない。700点。
- ザカート(テレポーター)
- ワープ機能を持つ。見かけ上は黒い玉だが、砲弾ではなくワープ型無人攻撃機とされている。特異な音を発して現れた後、スパリオを1発発射して消滅する。「ザカート」はゼビ語で「魔法」の意味。100~300点。
- ブラグザカート(クラッカー)
- 見かけ上はザカートに似ているが中央部分に赤い点滅がある。スパリオを5発扇状に発射して消滅。ワープ機能も持っており、2個以上同時に出現されると厄介な敵。600~1500点。
- ガルザカート(ブルズアイ)
- ザカートなどより一回り大きい。ワープ機能こそ無いものの、四方八方に数十発のスパリオと4発のブラグスパリオをばらまく。1000点。
- ブラグスパリオ(ジェミニ)
- ガルザカートから発射される誘導弾。破壊不能だが、ザッパーを一発当てるごとに得点が入る。自機に向ってくる厄介な弾だが、後にブラグスバリオを外に出さずにお手玉のように長時間当て続けているプレイヤーが出現した。この行為をジェミニ誘導という。本作では1発当てるごとに500点加算されていたが、このことを知ったスタッフは、『スーパーゼビウス』でこの点数を2000点に引き上げている。
- アンドアジェネシス(アドーア・ギレネス)
- 浮遊要塞。アルゴと呼ばれる4ヶ所の砲台から激しく攻撃してくる。ザカートなどの他の空中キャラで護衛されていることが多い。中心部のコアにブラスターを落とすと機能が停止する。得点を稼ぎたいならアルゴを壊してからコアを破壊する。コアを破壊せずしばらく放置すると画面上部に高速移動し退散する。コアの得点は4010点~4800点(ファミコン版のみ4000点で固定)、アルゴは各1000点。
- 初期の名称はアドーアギレネス(コードネームではなく)だったのだが、英米人が正しく発音してくれないと分かり、アンドアジェネシスに改められた。国内で流通した製品のインストカードには「アドーアギレネス」と印刷されていた。同様の変更事例に、“バキラ→バキュラ”がある。
- ブラグザ(パイナップル)
- アンドアジェネシスのコアを破壊することにより、そのコアから出現し画面上部に高速退避する謎の物体。七色に輝いている。破壊不能。
- シオナイト(シオナイト)
- 設定上は防衛軍の味方であるが、代わりに攻撃してくれたりはしない。キャプナイトとセプナイトのセットでシオナイトと呼ばれる。破壊不能。
- 特定エリアの特定位置まで侵攻すると出現する。基本的には2個出現してソルバルウのやや前方をクルクルと回って浮遊し、やがて1つに合体して画面前方に高速で消えていく。1個しか出現しないこともある。シオナイトの去った後には敵の強い攻撃が待ち受けている。
[編集] 敵キャラ・地上
()内は防衛軍側のコードネーム
- ログラム(ドーム)
- 固定された砲台である。人造物に対して攻撃する能力を持つ。時々、スパリオを1発ずつ放つ。300点。
- ゾルバク(スカイライト)
- ゼビウス軍のレーダーの役目をしており、これを破壊すると手強い敵が出にくくなるという。ただしゲーム内の処理では、非固定の敵機出現テーブルを巻き戻しているだけなので、状況によっては再び強力な敵機を呼び戻してしまうこともある。攻撃はしてこない。200点。
- ドモグラム(スライダー)
- ログラムにホバーリング機能を持たせ、地上を移動出来るようにしたもの。海面には現れないが川を渡ることはできる。単独で動いているものもあれば、数体でグループを作りグルグル回っていたりなどすることもある。800点。
- ボザログラム(ドームアレイ)
- ログラムを5体連結させたものでスパリオの連射機能を持つ。中央部分を破壊すれば全体を破壊出来る。5体同時に破壊した場合のみ2000点。個別に破壊した場合は各300点。
- グロブダー(スティングレイ)
- 戦車のような形をした水陸両用車である。止まった状態で配置されるものと、移動しながら現れるものがあり、海の上にも出現する。攻撃はしてこない。ブラスターで攻撃しても全く回避しないものもあれば、それに反応して前進するもの、反転するもの、高速で移動し攻撃を回避するものなど様々。破壊の際の難易度によって得点は200点から10000点まで様々。
- バーラ(ピラミッド)
- ピラミッドを思わせる、ゼビウス軍のエネルギータンク。攻撃はしてこない。100点。
- ガルバーラ(ビッグ)
- バーラが大きくなったもの。上半分がブラスターで破壊可能。下半分はバキュラで作られているため破壊不能。300点。
- デロータ(ルーク)
- ログラムがさらに進化し、スパリオの連射機能を持ったもの。同時に3体・4体以上で出現すると脅威である。1000点。
- ガルデロータ(ダイザ)
- デロータがさらに大きくなったもの。上半分がブラスターで破壊出来る。下半分はバキュラで作られているため破壊不能。スパリオの連射機能がさらにアップし、執拗にスパリオをばらまく。同時に2体以上で出現するとかなり手強い。2000点。
[編集] 隠しキャラ
()内は防衛軍側のコードネーム
- ソル(タワー)
- ボーナスキャラ。一見何も無さそうな地上部分でブラスターの照準が反応すれば、そこにはソルが存在する。そこにブラスターを落とすことより出現、さらに完全に出現後ブラスターを落とすことで破壊出来る。1本ポツンと存在することもあれば、密集して4本存在していたり、8本並んで存在していることもある。出現・破壊それぞれで2000点(『スーパーゼビウス』では1000点)が取れるので、ハイスコアを目指す人はその出現ポイントを押さえ、出すだけではなくきちんと破壊できるよう進むことが基本となる。
- スペシャルフラッグ(フラッグ)
- 16エリア中4か所に存在する「スペシャルフラッグゾーン」と呼ばれる画面右端から左端までの一帯にブラスターを落とすことにより出現する。出現後、その上に自機を通過させることにより1機追加される。ただし、ディップスイッチ設定によっては1機追加される代わりに10000点が加算されるだけの台もあるので注意。スペシャルフラッグの存在は、ブラスターの照準に反応しないので確認することはできない。「スペシャルフラッグゾーン」中のどの位置に出現するかは毎回異なるが、スペシャルフラッグゾーンが画面に現れた時点における自機の位置の左右反対側という、おおまかな見当はつけられる。「スペシャルフラッグゾーン」が近づいてきたらブラスターで横方向にじゅうたん爆撃を行うことが基本。ちなみに開発者は、本作品中この違和感のあるキャラを使ったことについて、「『ニューラリーX』で、ラッキーフラッグが登場してから、スペシャルフラッグが軽視されたので、使ってみようと思った。」と語っている。
『スーパーゼビウス』では、これ以外にも「ギャラクシアン」「タンク」「ファントム」「ヘリコプター」「ファルコン」などの隠しキャラが存在する。
[編集] その他・エピソードなど
- 当時はプレーヤー達によって、本作に使用されたマップデザイン・隠しキャラの出現位置なども研究された。中でも、本作が発表されてからわずか1か月という速さで作られた“1000万点への解法”というタイトルの同人誌は特に有名。その他の本作を取り上げた同人誌としては、田尻智の“ゲームフリーク”第2号が有名。
- コインを入れてスタートした直後、画面右端の特定位置にブラスターを落とすと、爆発音と共に隠しメッセージが出る。本作の人気に伴い、「XEVIOS」「Battles」などのデッドコピー機も造られたが、これは開発者がそれを見越したしかけ。メッセージの内容は、正規品であれば“NAMCO ORIGINAL program by EVEZOO”という表示を、コピー品であれば“DEAD COPY MAKING copy under NAMCO program”という表示をする。事実、「XEVIOS」を製作した会社との裁判では、法廷で実際にその操作をしてコピー品であることを証明している。「Battles」はそのメッセージが“Prease enjoy this GAME”(“Please”の綴りが間違っている)に書き換わっている。
- 森の模様の中にnamcoのロゴが隠れている箇所がある。隠しメッセージは修正した「Battles」であったが、こちらは気付かなかったようでそのまま表示されている。
- 続編として『スーパーゼビウス』(1983年)、『ソルバルウ』(1991年)、『ゼビウス3D/G』(1996年)がある。『スーパーゼビウス』は、本作発表後1ヶ月もたたないうちに1000万点以上のハイスコアを出すプレーヤーが次々と出現した為、「1コインで長時間粘られて設置店に利益が出にくくなることを解消する」などの理由で開発されたと言われている作品で、内容はほぼ同じながら難易度の大幅な上昇と、各種隠しキャラの増加が特徴。隠しキャラのいくつかは破壊すると点数がリセットされるという陰険なフィーチャーがあり、当時のファンの怒りを買った。後に開発者もこの件については「やりすぎだった」とコメントしている。ファミコン版『スーパーゼビウス・ガンプの謎』とは一切関係はないが、実はこちらも任天堂VSシステム対応でアーケード逆移植されている。
- グロブダーを主役にした戦車ゲーム『グロブダー』(1984年)も登場した。
- ゲームセンターなどに置かれた本作は、デモンストレーション画面中においてずっとそのタイトル文字が表示されるものであった為、モニターに焼き付き跡を残す原因となっていた。もちろん、このことは想定外だったわけだが、元々はデモンストレーション中にレバー操作をして遊ぶ子供対策として考え出されたものだった。
- 本作を2人で交互にプレイする2Pモードを選択した場合、2P側は隠しキャラであるソルを破壊する時は本体ではなくその陰の部分にブラスターを落とさなければ破壊出来なかった。これはプログラム上のバグが原因と言われている。
- 時折出現する「ナスカの地上絵」を思わせる地上絵で、ある特定部分(くちばしの先端?)にブラスターを落とせば大量の特別ボーナスが入るといううわさもあった。なお、「ナスカの地上絵」を背景に使った演出は、ゼビウスのマップデザイン担当者で、マッピーのモナリザのドット絵をデザインしたことで知られるMr.ドットマンのアイデア。
- エリア16は大変難易度が高くクリアしにくいことから、「その手前のエリア15の後半部分にはエリア16に遭遇しない為のワープゾーンが存在しており、そこで自機が破壊されるようにしたらエリア16はパスされてエリア7からスタートさせることが出来る」といううわさもあった。これは「各エリアの70%を進行するとミスした時は次のエリアから始まる」というプログラム上の処理が、ミスする際の自機の位置をうまく調節すると二重に行われてしまうために2エリア進めるというもので、実際には15エリア以外でも実行可能である。
- 空中物の難易度は、エリアを進むにつれて徐々に上がって行くが、ゾルバグを破壊すると一定値引き下げられる。また、ミス復帰時は大幅に下げられる。また、空中物を一機も撃ち漏らさないことによって上昇する。
- 大ヒットした当時、タイトーの『スペースインベーダー』(1978年)に次ぐ売り上げを記録した。
- ゲームの流行規模が大きく、固有名詞が早くから定着した事から「ザッパー」や「スパリオ」は「ショット・弾」と翻訳されず、2005年現在でもゼビ語をそのまま用いた表現が用いられている事が多い。
- パーソナルコンピュータに初めて移植されたのは PC-6001 (1984年)。登場キャラクターは同じであるものの、ハードウェア上の制約から、別のゲームとも言えるほど異なるビジュアル・内容となっている。そのため、ナムコからゼビウスの名を冠することを許可されず『タイニーゼビウス』(小さなゼビウスの意)という名称となった。なお、後になって一部に知られるようになるが、このタイニーゼビウスを製作した人物は当時小学生であった。のち、マップをオリジナル版に近づけた『タイニーゼビウス Mk2』も発売。
- ファミコン版は当時としてはかなり良くできた移植作ではあるものの、アーケード基板とファミコンの性能差があったのでかなり無理をしている。タイトルロゴは専用のキャラデータの容量がなかったため、8×8ドットの無地のキャラクターの組み合わせで表現せざるを得なくなり、アンドアジェネシスは地上物のようにスクロールと連動するようになってしまった。ナスカの地上絵はオミットされている。これはアンドアジェネシスか地上絵かのどちらかしか入らない残り容量だったためにやむなく削除したとのこと。
- まだ本作の移植版がなかったころ、プログラマー森田和郎が製作しエニックスから発売された『アルフォス』は、完全に本作を意識した酷似作品だったが、ナムコの許諾は得ていた。
- オリジナルアーケード版の実開発は既亡の天才プログラマ、一人によるものであった。
[編集] ゼビウス関連作品
- ゼビウス(1982年/ナムコ/アーケード)
- スーパーゼビウス(1983年/ナムコ/アーケード)
- タイニーゼビウス(1984年)/電波新聞/PC-6001)
- スーパーゼビウス・ガンプの謎(1986年/ナムコ/ファミコン)
- ゼビウス・ファードラウト伝説(1988年/ナムコ/MSX2)
- ゼビウス・ファードラウト伝説(1990年/ナムコ/PCエンジン)
- ソルバルウ(1991年/ナムコ/アーケード)
- ゼビウス・アレンジメント(1995年/ナムコ/アーケード)
- ゼビウス3D/G(1996年/ナムコ/アーケード)
- ゼビウス3D/G+(1997年/ナムコ/プレイステーション)
[編集] 外部リンク
- 遠藤雅伸 Official site
- ゼビウスキャラクター図鑑(namco'70-'80's VIDEO GAMES MUSEUM)
- XEVIOUS(2006年05月14日 閉鎖済み)