チャイム
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チャイムとは、
- 教会などで見られるような鐘を、ひとつひとつ管状にして、ピアノの鍵盤の順番に並べて吊した打楽器。チューブラーベルを参照。
- これに似た音を出す装置、またはその音。本稿で記述する。
- 『りぼん』に掲載されていた水沢めぐみの少女漫画のタイトル。→チャイム_(漫画)
- 鉄道車両のドアチャイム
チャイムは、鐘の音のような音を出す装置またはその音のことをいう。チャイムの機械は学校や会社など多くの場面で用いられており、音が鳴ることで始業や終業、時報などを合図する。その用途から、一般に時計と連動した機械であることが多い。また、音を鳴らして何かを知らせることから転じて、イベントやニュース速報などを知らせるジングルもチャイムと呼ぶこともある。
チャイムを動作させる装置を扱うにあたっては、チャイム動作のためのプログラムを作成することがある。プログラムを登録するためには、直接機械を操作して入力したり、マークシートを読み込ませたり、近年ではパーソナルコンピュータとつなぎ、コンピュータ上でプログラムを組んで使用するものもある。
学校や会社などの日々の日課(時程などともいう)は、1種類から数種類定められているのが普通であり、1度プログラムすれば、あとは毎日自動的に装置がチャイム音を鳴らす仕組みになっている。しかし、特別な行事等の関係で臨時に日課が変わると、プログラムが使用できなくなる。この場合、チャイム動作の担当者が、チャイム装置を手動制御してチャイムを鳴らしたり、チャイム装置を切って時間になると自らが鐘を持って鳴らして回るなどの措置を行うこともある。
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[編集] ノーチャイム
チャイムは時間管理の上で有効であるが、逆に、「自主的に時間を管理し行動することができなくなる」などの意見もある。このような意見を背景に、ノーチャイムに取り組む学校もある。ノーチャイムとは言葉通り、チャイムを鳴らさずに学校生活を行う取り組みである。チャイムを鳴らす代わりに、全ての教室に時計を設置し、児童・生徒や教師は、時計を見て行動する。
時には子どもが時間を忘れて休み時間をあそんでしまったり、教師が時間を忘れて授業してしまい、大幅に休み時間に食い込んで、生徒から不満とともに指摘されることもあるが、「自然と5分前行動が身についた」「時間の余裕を考えて行動することで、むしろゆとりができた」「授業の終末が若干延びてしまいそうなときに、チャイムで授業を打ち切られることがない」などの利点も挙げられている。いずれにせよ、児童・生徒や教師が「時計」を意識して行動するという目標は十分達成されていると言えよう。
[編集] 関連リンク
- ノーチャイム 学校生活にゆとりを
- ノーチャイム精神-赤穂市立有年中学校
- ノーチャイムの学校-練馬区立豊玉第二小学校
- 朝日わくわくネット-音楽、チャイム流しません
- ノーチャイム-静岡大学教育学部附属静岡中学校
[編集] 代表的なチャイムの旋律
- ウェストミンスターチャイム(キーンコーンカーンコーン…。ビッグ・ベンの鐘の音が由来)
- セントミカエルチャイム(ドイツ・ハンブルクの聖ミカエル教会の鐘の音が由来)
- ピンポンパンポン(移動ドでド・ミ・ソ・ド、最後のドは最初のドの1オクターヴ上)