トビリシ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
トビリシ(グルジア語でთბილისი, Tbilisi)はグルジアの首都。ときにティフリス(Tiflis)とも呼ばれる。元史には梯弗里斯とも呼ばれる。人口は約120万人。
グルジア東部、クラ川の河畔に広がる。三方を山や小高い丘に囲まれている。気候は温暖で、年間の平均気温は13.2℃。年間降水量は505mm。
目次 |
[編集] 歴史
すでに4世紀のペルシア史料に、この地域に集落があったことが言及されている。今も市内に一部が残るナリカラ砦はこの頃に造られたものである。その後、5世紀のグルジア王ワフタング・ゴルガサリ(ワフタング1世)がここに町をつくり、それまでの首都であったムツヘタから遷都した。
7世紀にはアラブ人に征服される。また、9世紀から11世紀にかけて、ペルシアやセルジューク朝の侵攻を受けた。1122年に、ダヴィト4世(ダヴィト建設王)がトビリシをアラブ人の支配から解放してグルジアを統一した後、トビリシは再び首都となり繁栄したが、13世紀半ば以降はティムールやモンゴル人の来襲を受けて荒廃した。
1801年に帝政ロシアに編入された。トビリシにはカフカス総督府が置かれ、コーカサス支配の拠点となった。その間、都市は大きく発展し、1811年には8500人であった人口は、1825年には2万人になったという。
1918年にグルジアが独立した際、トビリシはグルジア民主主義共和国(1918年-1921年)の首都となる。以後、グルジア・ソビエト社会主義共和国(1921年-1922年, 1936年-1991年)、ザカフカス・ソビエト連邦社会主義共和国(1922年-1936年)の首都。1991年にグルジアが再び独立を果たして以後、グルジアの首都である。
[編集] 文化
1918年に創設されたトビリシ国立大学など、多数の高等教育機関や、劇場、博物館、国立オペラ・バレエ劇場などがあり、学術・文化面でも重要な都市である。また、たくさんの古い教会があるほか、モスクやシナゴーグもある。2つの路線の地下鉄が走る。郊外に国際空港がある。
[編集] トビリシ出身の人物
- ミヘイル・サアカシュヴィリ:政治家
- ズラブ・ジワニア:政治家
- ボリス・アクーニン:作家
- ギェオールギイ・ビェリーイェフ:航空機設計者
- ミハイル・イッポリトフ=イワノフ:作曲家
- アラム・ハチャトゥリアン:作曲家
- ケイティ・メルア:ミュージシャン
- テンギズ・アブラゼ:映画監督
- ゲオルギ・ダネリア:映画監督
- セルゲイ・パラジャーノフ:映画監督
- マイア・チブルダニゼ:チェス・プレイヤー
- ノナ・ガプリンダシヴィリ:チェス・プレイヤー
- チグラン・ワルタノビッチ・ペトロシアン:チェス・プレイヤー
- カハ・カラーゼ:サッカー選手
- イーゴリ・ゼレンスキー:バレエダンサー
- エレーネ・ゲデヴァニシヴィリ:女子フィギュアスケーター
- ザザ・パチュリア:バスケットボール選手
[編集] 姉妹都市
トビリシは以下の都市と姉妹都市の提携をしている: