フリー・アズ・ア・バード
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フリー・アズ・ア・バード (Free as a Bird) とは、イギリスのロックバンド、ビートルズの曲。ジョン・レノン作詞作曲。プロデューサーはビートルズの殆どの楽曲を手がけていたジョージ・マーティンではなく、ジョージ・ハリスンと仲が良かったジェフ・リンが担当した。
「レット・イット・ビー」以来25年ぶりのシングルである。『ザ・ビートルズ・アンソロジー1』のオープニングナンバーでもある。イギリスでは初登場で2位。
[編集] レコーディングとエピソード
ジョンが1977年頃レコーディングしていた未発表曲のデモテープを、ジョンの妻オノ・ヨーコが、1994年ごろに直接ポール・マッカートニーに渡し、他のメンバーも含めてレコーディングを行い、実質上ビートルズのメンバー4人全員で完成させた曲。
最初の音はリンゴ・スターによるスネア・ドラム(2発)でその後、ジョージのギターとなる。ジョージは、この頃にはトレードマークとなっていた、スライドギターを曲中で演奏している。このスライドギターのアレンジについて、ポールは当初難色を示していたようだが、最後には「素晴らしい」と評価している。サビの部分は新たにジョージとポールとで書き下ろした。
この曲の制作途中に3人は感傷的になったりしたが、だんだんとジョンをダシにして笑うことも出来るようになってきた。「いつもジョンが調子を外す」などと言って笑いあった。リンゴは「まるでビートルズじゃないか」と言ったそうである。
ちなみにこの曲の最後には、ジョージが当時凝っていたというウクレレの音に紛れて、ジョンの “Made for John Lennon” と聞こえるセリフがあるが、逆回転にするとこれが「よくやったね」と聞こえることも指摘されている。また、オリジナルテープには、ジョンのピアノの音が含まれており、それを消すためにかなりの時間を費やしたとのこと。
[編集] 評価
プロデューサーがジョージ・マーティンでは無いため、一部のファンなどからは「正真正銘のビートルズサウンドではない」という意見もある。事実、アレンジなどは明らかにジョージ・マーティンが手がけたビートルズサウンドとは趣が異なっている。
[編集] 関連項目
- リアル・ラヴ - 同じくジョンの未発表デモをマスターにしたビートルズによる新曲
- ビートルズの曲名一覧
- ザ・ビートルズ・アンソロジー1
- ジェフ・リン