ヤマハ・セロー
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セロー(SEROW)は、ヤマハ発動機が1985年から日本で製造しているオートバイで、ロングセラーを続けているマウンテントレールモデルである。「SEROW」はカモシカの意味で山道を身軽に長距離走り抜くというイメージから命名された。
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[編集] 特長
初心者から熟練者まで幅広い層の支持を受けていたのが最も大きな特長である。 その理由としては、基本コンセプトを「二輪二足」として、シートの高さやハンドル切れ角などの取り回しのしやすさを徹底したことにある。また、車体は林道などのオフロードなどを走ることを目的としている為、転倒してもダメージが少ないようになっている事も特長である。
このような取り回しの良さ、車体の軽さから初心者、女性ライダーの初めてのバイクとして、またベテランには手軽に道を選ばずにツーリングのできる車体として人気がある。
[編集] SEROW225
[編集] 第1世代
- 発売年 1985~1989年
- 型式番号 1KH, 1RF, 2LN
- 記念すべきSEROW225の初期モデルである。
- タンクにデザインされたカモシカマークのツノのデザインが違うのではと言う指摘があり、マークの訂正を行ったのは有名な話である。
[編集] 第2世代
- 発売年 1989~1993年
- 型式番号 3RW1,3RW2,3RW3, 3RW4
- この世代から、セルスターターを装備し始動性がアップ。悪路でのエンスト時などでも素早い回復が出来るようになった。他にも、ガソリンタンク容量が7.6Lから8.8Lへの容量アップが図られている。
- また、3RW3はスペシャルバージョンであり、SEROW225Sの名前が与えられている。
[編集] 第3世代
- 発売年 1993~1996年
- 型式番号 3RW5, 4JG1, 4JG2, 4JG3, 4JG4
- 4JG1よりリヤがディスクブレーキになり、以降のモデルはSEROW225Wとなった。
- そして、発売より10年が経過し、10周年記念モデルとしてSEROW225Wリミテッドエディション(4JG3) が発売された。
[編集] 第4世代
- 発売年 1997~1999年
- 型式番号 4JG5, 4JG6
- ガソリンタンク容量が8.8Lから10Lへ、またリヤタイヤへチューブレスタイヤが採用されるなどの変更が行われている。
- このモデルよりSEROW225WEと名称が変更されている。
[編集] 第5世代
- 発売年 2000~2004年
- 型式番号 5MP1, 5MP2, 5MP3
- 2000年より二輪車排出ガス規制が施工され、それに対応するためエア・インダクションシステムなどを採用したモデルとなった。
- また、このモデルでSEROW225シリーズは幕を閉じ、「SEROW」の名前はSEROW250へ引き継がれることになった。
[編集] SEROW250
- 発売年 2005年~
- 形式番号 DG11J
- 2005年にフルモデルチェンジが行われ、SEROW250として生まれ変わった。
- 基本的なコンセプトはSEROW225を踏襲しているが、車体はトリッカーをベースに設計されたため、外見が大きく様変わりした。又、排気量が上がり、重量が10キロ程度増加、スーパーローギアの廃止、フロントディスクカバーやアンダーガードがオプション扱いになるなど、前モデルまでの林道等の走破を目的とするものから通常の街中、舗装路でのツーリング使用を意識とした仕様となっている。
- これらの変更は前モデルまでが長寿モデルだったことで長年のファンも多く、賛否両論があるところであるが、高速道での走行が安定するなどのメリットがある。
[編集] セローが登場する作品
[編集] 漫画
- 新谷かおる 『左のオクロック!!』 全2巻 徳間書店 1988年
[編集] OVA
- 『左のオクロック!!』 全2巻 徳間ジャパン 1989年
[編集] その他
[編集] 参考文献
- (株)STUDIO TAC CREATIVE 『SEROW MASTER BOOK』 (株)STUDIO TAC CREATIVE、2003年 ISBN 4-88393-107-2