レスボス島
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レスボス島(Λέσβος、英語表記では Lesbos)は、エーゲ海の東、トルコ沿岸に位置するギリシア領の島である。ミティリニ島ともよばれる。
面積は 1630 km²、海岸線の長さは 370 km、海抜の最高点は 968 m、気候は温暖な地中海性気候である。
人口は 約10万4千人(1991年推計)。主な産業は、農業、漁業、観光業で、農産物としてオリーブの生産が盛んである。また、中心都市のミティリニ市が、岡山県牛窓町(統合により現在は瀬戸内市)と、1982年に姉妹都市提携を結んでいる。
その他、古代ギリシアの文人にはレスボス島ゆかりの者も多く、レスボス島出身者として、詩人のサッポーやアルカイオス(紀元前7世紀後半 - 紀元前6世紀前半)、博物学者のテオフラストス(紀元前372年頃 - 紀元前288年頃)、などが有名である。 現代では、1979年にノーベル文学賞を受賞した詩人のオデッセアス・エリティス(1911年 - 1996年)がレスボス島ゆかりの文化人であり、彼の名に因んで、ミティリニ国際空港が「オデッセアス・エリティス」と命名されている。
ペロポネソス戦争中デロス同盟からの離反を試みて失敗した際、アテナイでは苛酷な処罰 (ミュティレーネー市民の成人男子は全員死刑とし、婦女子は全員奴隷として売る) が決定されたが一夜明けて変心したアテナイ市民がそれを覆す決議を行い、それを伝える船が間一髪処刑の開始に間に合ったエピソードも有名である。