ロシア料理
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ロシア料理(ロシアりょうり)は、旧帝政ロシアの宮廷料理から各共和国の民族料理までを含んだ幅広い料理である。しかし、厳密にロシアの料理といえるものはほとんどなく、多くはウクライナやカザフスタンなど他民族の料理である。しばしば「本当のロシア料理はシチーしかない」と揶揄される。
ロシア料理の一般的な特徴として脂肪分が多くこってりした味付けのものが多いと言われることがあるが、これは恐らくウクライナ系の料理を揶揄してロシア人が「油っぽい」と言っていることに由来する。ロシア人は、ロシア料理を塩も使わず油も用いないヘルシーな料理であると自認している。
ロシア宮廷料理は、17世紀末ごろにフランス宮廷料理人を招いて作らせたことから始まる。ただし、当時のフランス料理が多くの種類の料理を一度に供するスタイルだったのに比べ、ロシアでは寒冷地であったため、料理が冷めないよう順次に皿を供するスタイルとなった。これがフランスに逆輸入され、現在のコース料理の形式が成立した。
前菜はザクースカと呼ばれ、キャビアを始めとして、ニシンの酢漬けやウナギの燻製などが有名である。
[編集] 有名な料理
- シチー — キャベツスープ
- ボルシチ — 赤いシチュー、ウクライナ料理
- ビーフストロガノフ — ビーフシチュー
- ピロシキ — ウクライナ料理
- ペリメニ — 水餃子、ウクライナ料理
- シャシリク — 焼肉、バーベキュー
- セリャンカ
- ブリヌイ
- ガルブツィー
- カトレータ — カツレツ、ウクライナ料理
- カーシャ — 蕎麦のお粥