光GENJI
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光GENJI(ヒカルゲンジ)は、1980年代終盤に一世を風靡した男性アイドルグループ。ジャニーズ事務所所属。SMAPの兄貴分的存在である。名称は『源氏物語』の主人公・光源氏に由来する。
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[編集] 概要
1987年(昭和62年)8月キャッチコピー【超新星からのメッセージ】でデビュー。ローラー・スケートを履いてのパフォーマンスが話題となり(このほかにも多数のパフォーマンスを披露した)、全国の小中学生の間にローラースケートを流行させた。また、ジーンズの短パンなど半裸に近い衣装が印象的で、歌の途中で上半身の衣装を脱ぎ捨てるパフォーマンスに、『ザ・ベストテン』の司会者・黒柳徹子が思わず目を覆ったという話がある。
メンバーのイメージカラーは、内海=青、大沢=紫、諸星=ピンク、佐藤寛之=水色、山本=赤、赤坂=緑、佐藤敦啓=黄色だった。またGENJIはデビュー時の平均年齢が低かったためか、SMAP・TOKIO・V6の一部メンバーよりも年下のメンバーも少なからずいる。佐藤寛之・赤坂晃・山本淳一・佐藤敦啓の4人で "SAY・S"(セイズ)という内部グループがあり、SAY・Sという名前は佐藤寛のS・赤坂のA・山本のY・佐藤敦のSで4人のそれぞれの頭文字をとってつけた名前で出来ている。
1988年(昭和63年)には『パラダイス銀河』『ガラスの十代』『Diamondハリケーン』がオリコン年間シングルチャートの1・2・3位を独占するという、1978年(昭和53年)のピンク・レディー以来の大ブームを巻き起こした。
さらに、1988年から1992年(平成4年)まで、『ミュージックステーション』にレギュラー出演していた。出演数は234回と歴代アーティストの中でトップである。しかし、アイドルや音楽番組が衰退した時代の波に呑まれ、早くも1990年(平成2年)頃からブームは沈静化した。その後は、CHAGE and ASKAより提供された初期の作品に比べ、それ以上の良質かつインパクトを残す作品に出会えなかった。1994年(平成6年)に大沢樹生・佐藤寛之が脱退し「光GENJI SUPER 5」にグループ名を変更。翌1995年(平成7年)に解散した(なお、公の場では"解散"ではなく"卒業"と表記している)。 尚、光GENJI SUPER 5が解散する際、諸星がジャニーズ事務所とのマネージメントにおける確執(特にギャランティ)があること、またその事も解散の要因のひとつである、と公言していた。また解散後、佐藤敦啓がテレビ出演をした際にメンバーとの仲を聞かれたときに、「(メンバーの)仲は良くなかったです。仲がいいのは、赤坂だけでした。」と回答していた。
現在、CHAGE and ASKA(特に飛鳥涼)が提供した『STAR LIGHT』『ガラスの十代』『パラダイス銀河』、大江千里が提供した『太陽がいっぱい』など全盛期の名曲は後輩に歌い継がれているのみならず、ブラスバンドの定番楽曲となり、高校野球の応援や官公署の祝い事などで演奏されることも多い(2004年の郵政公社発足時、地方の一等郵便局において『パラダイス銀河』が演奏されている。パラダイス銀河はこのほか、超獣戦隊ライブマン において敵幹部ブッチーが替え歌を歌い、さらにそれに続けてオリジナル楽曲がかかるなど、各方面で広く使われた)。メンバーにイメージカラーを付ける構成は後輩のSMAP、KinKi Kids、関ジャニ∞に引き継がれている。年長の2人(元イーグルス)を「光」、残りの5人を「GENJI」と分けるグループ内ユニットの存在が特徴的で、このスタイルは後輩のV6に引き継がれた。また『剣の舞』に登場したバックダンサーとして作られたグループ「平家派」には野口隆史(後の反町隆史)、坂本昌行、長野博、城島茂、山口達也、国分太一らが在籍していた。さらに初期のバックダンス、およびスケボーのパフォーマンスは、後のSMAPとして活躍するメンバーを含む12人のスケート・ボーイズというグループだった。SMAPは1988年の紅白で「メドレー~ガラスの十代~パラダイス銀河~Diamondハリケーン~剣の舞~」を披露した時にスケボーで出場。1989年の紅白歌合戦にはコーラスとして参加した。『勇気100%』は、NHK教育テレビのテレビアニメ『忍たま乱太郎』の初代オープニングテーマソングに選ばれ、1993年から2002年まで使用された。また、この曲を紅白歌合戦で歌った時は、TOKIOがバックでローラースケートを滑っていた。2002年からはジャニーズの後輩のYa-Ya-yahに『新・勇気100%』として受け継がれている。
[編集] メンバー
- 光(元イーグルス)
- GENJI
- 光GENJI SUPER 5
- 内海光司
- 諸星和己
- 山本淳一
- 赤坂晃
- 佐藤敦啓(現·佐藤アツヒロ)
- SAY・S(内部ユニット)
- 佐藤寛之
- 山本淳一
- 赤坂晃
- 佐藤敦啓(現·佐藤アツヒロ)
- AKIRA & KOHJI(内部ユニット)
- 赤坂晃
- 内海光司
[編集] ディスコグラフィ
[編集] 光GENJI
[編集] シングル
- STAR LIGHT(B面:ROLLING STOCK)
- ガラスの十代(スケートボーイズ、現·SMAPが、バックJr)(映画「ふ・し・ぎ・なBABY」の挿入歌)
- パラダイス銀河:第30回日本レコード大賞受賞曲。第61回選抜高等学校野球大会入場行進曲。
- Diamondハリケーン
- 剣の舞
- 地球をさがして
- 太陽がいっぱい:紅白歌合戦出場曲。シングルのジャケットは全部で七種類作られ、ファンの間でその商法に賛否の意見が分かれた。
- 時をこえたフェスティバル ※「太陽がいっぱい」のc/w曲。同曲のパッケージ別バージョンの一つとして発売されたため、正規のシングルとして数えるかどうかは不明。
- 荒野のメガロポリス:地球の崩壊を描いた曲。暴露本事件のダメージで露出が減少していた時期の曲ながら、完成度は高くファンの間での人気も高い。c/w曲の「Please」「Little Birthday」とともに「死と復活の三部作」と呼ぶファンもいる。※アナログレコード(EP)の発売は同曲が最後
- Little Birthday
- CO CO RO:紅白歌合戦出場曲
- 笑ってよ
- 風の中の少年:ミュージックステーションで歌った時にバックダンスをSMAPが担当。
- 奇跡の女神
- WINNING RUN:紅白歌合戦出場曲。当時のF1ブームを意識した曲である。
- GROWING UP
- TAKE OFF
- リラの咲くころバルセロナへ:紅白歌合戦出場曲。バルセロナ五輪の応援ソング。別歌詞のニューエール・バージョンが存在。ナショナルエアコン「エオリア」のCMソングともなっている。
- Meet Me
- 愛してもいいですか
- 君とすばやくSLOWLY
- 勇気100%:紅白歌合戦出場曲。本番時にマイクが故障していた。NHKの人気アニメ「忍たま乱太郎」のOPテーマ。
- BOYS in August
- この秋···ひとりじゃない
- BRAVO!Nippon~雪と氷のファンタジー~:リレハンメル五輪の応援ソング。
- ヨーソロー!未来へよろしく
- TRY TO REMEMBER
[編集] アルバム
- 光GENJI
- Hi!
- Hey! Say!
- Hello・・・I Love You
- ふりかえってTomorrow
- Cool Summer
- White Dreaming with 光GENJI
- 333 Thank You
- ひと夏ひと夜:「ドキドキSummer Days」が当時「ひらけ!ポンキッキ」で使用される。
- VICTORY
- BEST FRIENDS
- Pocket Album~7つの星
- DREAM PASSPORT
- SPEEDY AGE
- WELCOME
- 宇宙遊詠
- HEART’N HEARTS
- FOREVER YOURS
- SUPER BEST TRY to REMEMBER
- See You Again:3枚組みCD。事務所の後輩タレントからのメッセージ、なつかしの写真、メンバーによる曲の解説が掲載されていているラストアルバム。
解散後にリリース
- 光GENJI·BEST
- 光GENJI All Songs Request
[編集] 光GENJI SUPER 5
[編集] シングル
- Melody Five
- DON’T MIND 涙
- Bye-Bye
[編集] アルバム
- SOMEONE SPECIAL
[編集] SAY・S
[編集] シングル
- 曇りのち晴れ
- WE ARE THE CHAMP
- HAPPY ROAD
[編集] アルバム
- SAY・Sベスト
[編集] AKIRA & KOHJI
[編集] シングル
- MR.MIRACLE
[編集] 出演
[編集] TV
- スーパージョッキー(日本テレビ)
- 歌のトップテン(日本テレビ)
- ザ・ベストテン(TBS)
- 夜のヒットスタジオ(フジテレビ)
- ミュージックステーション(テレビ朝日)
- アイドル共和国(テレビ朝日)
- ハウスエナジー(フジテレビ) - 大沢
- 邦ちゃんのやまだかつてないテレビ(フジテレビ) - 大沢
- 桜っ子クラブ(テレビ朝日) - 内海
- 晴れたらイイねッ!(フジテレビ) - 内海
- アイドルオンステージ(NHKBS2) - 内海
[編集] ドラマ
- St.月桂寺HighSchool(フジテレビ) - 内海・大沢
- スターライト・キッズ―新北斗七星伝説(TBS)
- あぶない少年I、II(テレビ東京)
- あぶない少年III(テレビ東京) - 赤坂・佐藤敦
- ワイルドで行こう! BORN TO BE WILD(フジテレビ) - 内海・大沢
- だんな様は18歳(TBS) - 諸星
- 天と地と~黎明編(日本テレビ) - 大沢
- HOTEL(TBS) - 赤坂
- 想い出にかわるまで(TBS) - 大沢
- 評論! 家族(TBS) - 赤坂
- 若さま侍捕物帖(テレビ朝日) - 内海・佐藤敦
- 名奉行 遠山の金さん (テレビ朝日) - 内海
- 非行少年たち(日本テレビ)
- 素敵な人!(テレビ朝日) - 佐藤寛
- アンバランス(テレビ朝日) - 大沢
[編集] 映画
- ふ・し・ぎ・なBABY
- これから物語 ~少年たちのブルース~ - 内海・大沢
- 新極道の妻たち 惚れたら地獄 - 赤坂
- 極道の妻たち 赫い絆 - 赤坂
[編集] 関連項目
キャラクターの造形に影響を受けたふしが少なからず見られる。
光GENJI - 光GENJI SUPER 5 |
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光: 内海光司 - 大沢樹生 |
GENJI: 諸星和己 - 佐藤寛之 - 山本淳一 - 赤坂晃 - 佐藤敦啓 |
内部ユニット: SAY・S - AKIRA & KOHJI |
オリコン年間シングルチャート第1位 | ||
前年: 瀬川瑛子 『命くれない』 |
光GENJI 『パラダイス銀河』 |
次年: プリンセス・プリンセス 『Diamonds (ダイヤモンド)』 |
オリコン年間アルバムチャート第1位 | ||
前年: 荻野目洋子 『ノン・ストッパー』 |
光GENJI 『光GENJI』 |
次年: 松任谷由実 『Delight Slight Light KISS』 |