内藤國雄
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
内藤 國雄(ないとう くにお、1939年11月15日-)は、日本の将棋棋士。棋士番号77。兵庫県神戸市出身。藤内金吾八段門下。主な弟子に神吉宏充がいる。
目次 |
[編集] 人物
- 棋風は伸びやかで、いわゆる「空中戦」を好み、「自在流」と呼ばれる。
- 十代の時に伊藤看寿の詰将棋に魅せられて以来、多数の詰将棋を創作し、その方面でも有名である。代表作に「完全実戦初形」、「玉方実戦初形」、「攻方実戦初形」、「ベン・ハー」がある。「完全実戦初形」は1999年看寿賞特別部門大賞を受賞。
- 2000年9月,史上5人目となる公式戦1000勝達成により特別将棋栄誉賞を受ける。
- 余技である歌手としては1976年に「おゆき」が100万枚以上を売り上げる大ヒット。その他には「男の酒場」などがある。当時「棋士の中で最も歌が上手く、歌手の中で最も将棋が強い人物」と称された。
- 歌のせいもあり、インターネット上では「おゆき」と呼ばれることもある。
- テレビドラマ、CM出演多数。なかでもCMのほほん茶での自然な演技は、織田作之助の小説中の人物のようだと絶賛された。
- 2005年6月、日本将棋連盟関西本部長就任。
[編集] 神戸組のドン
内藤の師匠の藤内金吾(ふじうち きんご)は阪田三吉の弟子にあたる。藤内は非常に弟子思いの師匠で、一門は多くのプロ棋士を輩出して関西将棋界に一大勢力を築いた。その藤内の将棋道場が神戸市の三宮にあったため、一門は「神戸組」とも呼ばれた。藤内の死後、内藤は一門の総帥的存在となり、「神戸組のドン」と呼ばれるようになった。
[編集] 「藤内」と「内藤」をめぐる不思議な縁
当初内藤は、将棋道場の看板に横書きされた「藤内」の文字を逆向きに読み、同じ苗字の人がやっている道場だと誤解、これが藤内の道場に通い始めるきっかけとなった。後に内藤は藤内忍(とうない しのぶ、現・指導棋士)という弟子を持つことになる。
[編集] 昇段履歴
[編集] 主な成績
(2005年09月20日現在)
[編集] 獲得タイトル
[編集] 将棋大賞
- 第1回(1973年度) 技能賞
- 第10回(1982年度) 技能賞
- 第22回(1994年度) 升田幸三賞