太陽の法
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『太陽の法(たいようのほう)』は、
映画『太陽の法』は、幸福の科学出版による日本映画で、2000年10月28日に東映系で公開された。上映時間は104分。宗教性が極度に高いアニメ映画である。副題は「エル・カンターレへの道」。
週間映画興行ランキング2週連続1位(興行通信社調べ)。興行収入15億円以上。
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[編集] ストーリー
21世紀初頭の地球周辺には、無数のUFOが来訪していた。神秘の書『太陽の法』を携えた宇宙人を通して、一千億年の歴史における天地創造、エル・カンターレによる人類の創造、文明の建設が語られる。
一千億年前に、根本仏が三次元宇宙の創造を意図し、約四百億年前にビッグバンが起きた。後に、太陽系の金星では、太陽系最初の大霊エル・ミオーレにより種々の金星人が創造され、最終的には星間移動が可能な程度の科学文明を築いて終わった。地球では、エル・カンターレ(エル・ミオーレが移住後に改名)が動植物や仏性(内部神性)を持った人間を創造した。その後、異星からの移住者を受け入れ、約一億五千万年前にはエル・カンターレの本体が地上に降臨して巨大な光文明を築き、地球的仏法真理が確立した。しかし、約一億二千万年前には、マゼラン星雲(銀河)から来ていた指導者のひとりが天上界に対して反乱を起こし、地獄の帝王ルシファーとなった。以来、地獄へのエネルギー源を断つためにエル・カンターレは分身を降臨させ、地上を光で満たすことを目指す。
約37万年前から出現していたムー大陸では、紀元前25000年頃にはインドネシア付近を中心にオーストラリアの2倍程度の面積となり、紀元前18000年頃からはピラミッド型の建築で太陽の光エネルギーを利用した科学文明が興った。しかし、後に心の大切さが失われ、人々はさまざまな悩みを持っていた。紀元前15000年前ごろに降臨したラ・ムー大王は、素朴な太陽信仰に代わって心を豊かにしながら社会を発展させるための教えが必要だと考え、新しく本格的な宗教を創始した。
やがて、紀元前13000年ごろにムー文明は海中に沈下し、船で逃れた人々は、ベトナムや日本、中国人の源流となり、一部の人々は、南米アンデスおよび大西洋のアトランティス大陸に逃れ、ムーの科学文明をアトランティス文明に伝えた。紀元前10000年頃には大導師トスが降臨し、その智慧の光は、エジプト、ギリシャ、ローマを経て西洋文明の源となる。紀元前8400年頃にアトランティス帝国は海に沈み、人々は飛行船で世界各地に逃れ、紀元前4500年ごろにはディロス島にオフェアリス、紀元前2300年ごろにはクレタ島にヘルメスが降臨して、古代ギリシアの礎を築いた。一方、紀元前5000年ごろの古代インカ帝国では、空を飛ぶ宇宙人を神と信じる宇宙人信仰が教えられ、レプタリアンによる侵略の危機が迫っていた。降臨したリエント・アール・クラウド王は、異星人には友好的な者も侵略的な者もいることを教え、心の中の宇宙を探究し、愛の心を持つことで侵略者が自ら退散することを示す。
紀元前500年ごろには、インド北部に釈迦族の王子としてゴータマ・シッダールタが降誕する。シッダールタは出家後に菩提樹の下で静かに心の内を見つめ、悟りの力によって魔軍を退散させた後、大宇宙と一体になる神秘体験を得て、仏陀の悟りを開いた。仏陀は約45年間にわたってインド中部を中心に法を説いたが、晩年の霊鷲山での説法では、菩提樹下で悟ったときの「真なる悟り」が開示される。山頂には巨大なスクリーンが出現し、天国や地獄の様子が映し出された。さらに、地震が起きて多宝塔が出現し、仏陀はもう一人の仏陀(リエント・アール・クラウド)の隣に並んで座った(二仏並坐)。仏陀の説法は続き、スクリーンには未来社会の世相が映し出され、約2500年後に仏陀は再誕して東の都で「太陽の法」を説くことを、文殊らに約束する。仏陀は、地球へやってきた他の世界からの菩薩たち(宇宙人)の懇願を受け入れず、地下から出現した金色の菩薩たち(地涌の菩薩)が仏の法を護り弘める予定であることを告げる。そして、現代の日本には……。
[編集] キャスト
- エル・ミオーレ:子安武人
- エル・カンターレ:子安武人
- ラ・ムー:子安武人
- トス:子安武人
- リエント・アール・クラウド:子安武人
- オフェアリス:子安武人
- ヘルメス:子安武人
- 仏陀/ゴータマ・シッダールタ:子安武人
- 根本仏:子安武人
- 文殊:伊藤美紀
- ヨーナ(宇宙人・男A):磯部弘
- エレム(宇宙人・老人B):柴田秀勝
- ジョエル(宇宙人・男C):野沢那智
- リーバ(宇宙人・女A):井上喜久子
- トレア(宇宙人・女B):中西妙子
- 魂1(ヤナ/セラ/文殊の徒 侍女1 サリー/女性1):大本眞基子
- 魂2(アグン/ウルス/比丘1 ガンガ/外国の青年):奥田武士
- 魂3(ウブ/ロカおばちゃん/文殊の徒 侍女2 アユン/女性2):水原リン
- 魂4(上司/レダイ/比丘/運転する男):岸野幸正
- 魂5(孤独な老人/老兵士/比丘/老人):掛川裕彦
- 魂6(少年/少年兵/比丘/音楽好きな青年):松尾佳子
- 魂7(母親/痩せた女性/比丘尼/若い母親):山本真理
- 魂8(成金/村人B/在家有力信者/社長):掛川裕彦
- 魂9(社長/村人A/在家有力信者/経営者):川津泰彦
- シュッドーダナ王:永井一郎
- プラジャーパティー:松尾佳子
- モーリヤ:ひらばやしたけし
- マーラ:銀河万丈
[編集] スタッフ
- 制作総指揮:大川隆法
- 原作:大川隆法(『太陽の法』幸福の科学出版)
- プロディース/クリエイティブ・ディレクション:太陽の法・シナリオプロジェクト
- アニメーション・ディレクター:石山貴明
- 音楽:水澤有一
- 設定:今掛勇
- エル・カンターレ 作画:須田正己
- 色彩設計:斉藤裕
- 美術監督:太田大
- 撮影監督:吉田光伸
- 編集:古川雅士 (J.S.E.)
- アニメーション・プロデューサー:川人憲治郎
- SFXクリエイティブ・ディレクター:粟屋友美子
- コンセプト・アート:武田育雄
- キャラクターデザイン/原画/壁画:羽根章悦
- インカ・ムー時代作画監督:清水恵蔵
- インド時代キャラクターデザイン/原画:宇都木勇、並木あゆみ
- 美術設定:加藤浩
- ミキサー:名倉靖
- サウンド・エフェクト・デザイン:今野康之(スワラ・プロダクション)
- SFXスタッフ:NICE+DAY, SimEx digital studio
- アニメーション制作:グループ・タック
- 配給:東映
- 制作:幸福の科学出版
社団法人中央青少年団体連絡協議会推薦映画。