島唄
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島唄(しまうた)(あるいはシマ唄)とは、本来奄美諸島で歌われる民謡の総称。三線の伴奏とともに歌われることが多い。
奄美諸島の方言である「島口・シマユムタ」では、シマは自らの郷里の集落を指し、シマ唄とは郷里の民謡を意味する。実際奄美や沖縄では、集落ごとにそのオリジナルの民謡を持っていることが多く、また多くの市町村に広まっている歌であっても、集落ごとに異なった歌詞のバリエーションを持っていることがある。現在も、専業または兼業で島唄を生業とする者は多く、奄美民謡大賞などの賞も存在する。同賞の受賞者で、後に全国デビューした歌手には、元ちとせなどがいる。
[編集] THE BOOMの『島唄』
1992年、日本のロックバンド、THE BOOMは三線や琉球音階など沖縄の音楽的要素を取り入れた『島唄』をアルバム『思春期』で発表。12月には沖縄の方言で歌われた『島唄(ウチナーグチ・ヴァージョン)』を沖縄県限定でリリース、泡盛のテレビコマーシャルソングに起用され(このCMも沖縄県限定)、沖縄県だけで1万枚を超える売り上げを記録。その翌年には『島唄(オリジナル・ヴァージョン)』が全国発売となり、150万枚以上を売り上げる大ヒット。そして、21世紀初頭のアルゼンチンではアルフレッド・カセーロがカヴァーした『SHIMAUTA』が地元で大ヒットし、サッカーの2002年日韓ワールドカップ・アルゼンチン代表チームの応援曲にも起用される。その影響もあり2002年、THE BOOMの島唄とアルフレッド・カセーロの『SHIMAUTA』を収録した『島唄~Shima Uta~』を改めてリリースしている。
一方、この曲がヒットして島唄=沖縄民謡として一般に知られたことにより、もともと奄美大島の民謡を指す言葉であった「島唄」という言葉が琉球民謡と同じような使われ方をされるようになり、語義が不正確になってしまった、という点を嘆く立場が、狭義の「島唄」(奄美民謡)の担い手と、琉球民謡の担い手との双方の一部に存在する。