巻物
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巻物(まきもの)とは記録媒体の形態の1つ。巻子本とも。
[編集] 概要
[編集] 歴史
東洋で紙が製作される前(紀元前)、文字は竹簡・木簡として細い竹片や木片に書かれ、紐で編まれて巻かれて保存されていた。
その後、紙が発明され、記録用材として使用されるようになっても、その形式が残り、巻かれて保存された。
その後、閲覧性の向上のため、その巻物を折ったり、分割するなどして、今日の書籍の形態となった。
[編集] 日本の巻物の事例
日本では巻物は記録媒体としての利用以外に、写経にも使用され、特に平安時代から鎌倉時代にかけて、写経が流行し、平家納経に代表されるなど何万巻もの写経が行われた。
また平安時代から、源氏物語絵巻のように物語に絵をつけた絵巻物が作成された。絵画を時間の経過で捉えるという、当時では世界に類例を見ない形態が発生した。