提灯記事
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提灯記事(ちょうちんきじ)とは、その記事元の団体・企業或いは個人を持ち上げるために書かれた雑誌・新聞などの記事に対する呼称。有力な者に媚びへつらう者に対する「提灯持ち」という蔑称に由来する。厳密には広告ではないが、記事の対象となる相手に対する批判・攻撃などはないか、あったとしても相手を立てるように書かれる。広告であることを明示する記事広告とは一応区別されるが、裏で複雑な取引が絡んでいるケースもあり、境界があいまいになることもある。
特に商品・サービスの紹介がコンテンツの柱となるメディアでは、広告収入の比率が多い上に企業からのいち早い情報入手が不可欠であるため、読者の購買意欲を掻き立て企業の売上げに貢献する(少なくとも不利益を与えない)スタイルの記事が大半となる。
一般報道においても、取材活動が特定の者の情報リークに大きく依存する習慣ができてしまうと、情報提供者に都合のいい報道しかなされなくなることがある。日本では犯罪報道が警察や検察からの情報提供に一方的に依存していることの弊害が指摘される。