方解石
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方解石(ほうかいせき)は、鉱物の1種。組成は炭酸カルシウム(CaCO3) で、化学的には石灰石と同じだが、特殊な結晶構造を持つため、地球科学では区別する。石灰石の変成岩である大理石の主成分で、石灰石が含む方解石の細かな結晶が、大理石では再結晶して大きくなる。純粋なものは透明か白だが、不純物を含み色のついているものもある。
一般に知られる方解石は、劈開した後のマッチ箱を押しつぶしたような結晶体で、複屈折(透明な方解石を通して向こう側を見ると二重に見える光学的特徴)をおこす鉱物として知られており、純粋なものは光学用に用いられる。 他に多形として霰石が有り、成分は方解石と同じ炭酸カルシウムである(同質異像の関係)。
埼玉県双子山から無色透明の美晶を産する。