犬夜叉
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『犬夜叉』(いぬやしゃ / ローマ字表記: Inu-Yasha)は、高橋留美子による少年漫画作品、それに基づいたテレビアニメ作品を指す。また、本作の主人公の名前でもある。1996年より週刊少年サンデー(小学館)に連載中で、2006年11月現在47巻まで発売中。第47回(平成13年度)小学館漫画賞受賞。
内容は戦国時代を舞台にした、人と妖怪の混血(半妖)である犬夜叉と現代から井戸を通してタイムスリップした女子中学生のかごめが「四魂の玉」のかけらを探す旅に出る冒険活劇である。
少年誌連載ながら恋愛要素が強く少女漫画的なストーリーの為、主な読者にはヒロインかごめに自己投影するローティーン女子、もしくは20代以降の男性が多く、少年読者の支持はやや薄い。愛憎模様を支持する年長読者も存在する。アクション要素も多く、高橋留美子がデビュー当時から目指してきた伝奇とギャグの融合も見所である。
2000年には劇団☆新感線 + パルコ共同プロデュース公演として舞台化。2000年10月よみうりテレビ・日本テレビ系列(NNS加盟29局)でTVアニメ化。2004年9月まで放映。劇場版が東宝で全4作上映。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] あらすじ
犬夜叉と巫女・桔梗は、あらゆる願いを叶えるという「四魂の玉」をめぐる陰謀に巻き込まれ、愛し合いながらも殺し合ってしまう。そして犬夜叉は50年間、かごめが現れるまで封印された。
現代の中学生・日暮かごめはある日、自宅の神社の祠の井戸から500年前の戦国時代 (犬夜叉のいた時代)へタイムスリップ。桔梗の生まれ変わりであるかごめは封印されていた犬夜叉を蘇らせ、四魂の玉を再び現世に戻してしまった。しかも玉は無数のかけらとなって飛び散ってしまった。そのかけらを集めるために旅することになった二人。最初は嫌々だったが、二人は次第に惹かれ合っていく。だがその旅の中で、50年前、犬夜叉と桔梗を罠にかけた張本人・奈落の存在が明らかに。彼らは七宝、弥勒、珊瑚、雲母らと共に、奈落に立ち向かう。
[編集] 登場人物
[編集] 犬夜叉一行
- 犬夜叉(いぬやしゃ)(声優:山口勝平)
- 人間の母と妖怪の父をもつ半妖で、口調はきつく暴れん坊だが根は優しい。半分犬妖怪なので犬耳を持ち犬っぽい仕草もするが、かごめに犬扱いされると怒る。桔梗とかごめの2人の女の間でどっちつかずの状態であり、そのたびにかごめは傷ついている。普段纏っている赤い衣と袴は火鼠の毛を織ったもので、火や毒を防ぐ強力な鎧となる。「鉄砕牙(てっさいが)」という父が遺した妖刀を主な武器とするほか、爪で攻撃する散魂鉄爪(さんこんてっそう)、己の創傷による血を飛ばして刃とする飛刃血爪(ひじんけっそう)等の技を使う。犬夜叉は父から受け継いだ妖怪の血が強力すぎるため、危機にさらされると妖怪の血が体を支配し、凶暴化してしまう(鉄砕牙はこれを抑える為の物でもあるので、手放すとコントロールが効かなくなる恐れもある)。
- また、半妖は月に一度、妖力が消えて人間になる日があり、犬夜叉の場合は朔の夜(新月)がそれに当たる。爪、牙は消えうせ、髪も普段の銀髪とは違い黒になる。火鼠の衣は犬夜叉の妖力で防御効果を得ているため、これも無効化になり防御力は普段とは比べ物にならないほどに下がってしまう。半妖にとってその日を知られることは命取りになる為、絶対に他人に教える事は無い。桔梗の最期を看取った後、連載当初から見せていた犬夜叉とかごめの関係に、変調が見られ出している。身長169.8cm 人間換算は15歳
- 日暮かごめ(ひぐらし かごめ)(声優:雪野五月)
- 主人公。現代の神社に住む女子中学生。桔梗の生まれ変わり。家の近くにある井戸から妖怪に引きずり込まれて戦国時代にやってきた。四魂の玉の気配を感じる、弓矢で妖怪を打ち倒す、妖怪の邪気を浄化するなど、桔梗譲りの様々な神通力を使える。度胸があるのか場慣れしたのか、凶悪な妖怪に接しても怖気づかない。受験生でもあるためか、戦国にいても勉強を怠らない。犬夜叉に恋心を抱いている。犬夜叉の近くで「おすわり」と言うと、犬夜叉の首に付けられた言霊の念珠(ことだまのねんじゅ)が反応して、犬夜叉は地面に叩きつけられる。犬夜叉が暴れたりすると、かごめはこれで鎮める。桔梗の死を救えなかったことを強く後悔しており、犬夜叉との関係にも、変化が生じ始めている。身長158.8cm 年齢は15歳
- 弥勒(みろく)(声優:辻谷耕史、高城元気(少年時代))
- 女たらしの不良法師。出会った美女の手を握り「私の子を産んでくだされ」と口説くのはもはや条件反射(珊瑚に対しては無かった)。右手の平にある「風穴」(かざあな)は、祖父が奈落の呪いによって穿たれ、代々受け継がれてしまっているため、普段は数珠で封印されている。「風穴」はブラックホールの如く何でも吸い込むが、最猛勝(さいみょうしょう)など、毒や邪気の強いものを吸い込むと、体が冒されてしまう。「風穴」は年々大きくなり、いずれは自分自身をも吸い込み死んでしまう。奈落を倒さない限り、この呪いが解かれることはない。現在、珊瑚との恋愛が確認されており奈落を倒したら(私とともに生き・・・私の子を生んでくれないか)とプロポーズとも受け取れる発言をし、単行本35巻では「俺の女」と宣言までした。その後の奈落との戦いで、瘴気を風穴で大量に吸い込んでしまい、瘴気の傷が心臓付近にまで達したが、桔梗に浄化を施され一応回復。しかし、その際に桔梗に、風穴を使うたびに体内の浄化しきれなかった瘴気の傷が広がり、それが心臓に達してしまうと命つきる、と宣告される。身長179.4cm 年齢は18歳
- 珊瑚(さんご)(声優:桑島法子)
- 奈落の陰謀によって滅ぼされた、妖怪退治屋の里の生き残り。弟の琥珀(こはく)は奈落に囚われていた。雲母をパートナーとして連れている。飛来骨(ひらいこつ)という巨大ブーメランのような武器を使う他、妖怪退治の際の装束にはさまざまな武器を隠し持っている。現在、弥勒との恋愛が確認されている。ちなみに、弥勒は現在でも浮気する為、その度珊瑚は嫉妬するはめに。弥勒が奈落から受けた瘴気の傷は、桔梗が全て浄化したと思いこんでいる。身長162.8cm 年齢は16歳
- 雲母(きらら)
- 珊瑚と一緒にいる猫又。普段は可愛い子猫の姿だが、戦闘時には巨大化し、珊瑚たちを乗せて空も飛べる。本来は珊瑚の使い。
- 七宝(しっぽう)(声優:渡辺久美子)
- 子狐妖怪。子どもだが性格は少しませている。臆病。狐火や様々なものに変身できる他、狐妖術(幻術)を使うが、こけおどし程度にしかならない。最近は弥勒の肩に乗り、弥勒の子分のような存在になっていることも。「おらがしっかりせねば」が口癖。 年齢は7歳
[編集] 犬夜叉たちの協力者
- 楓(かえで)(声優:京田尚子)
- 桔梗の妹。村の巫女をしている隻眼の老女。犬夜叉とかごめを四魂のかけら集めの旅に出した。
- 夢心和尚(むしんおしょう)(声優:藤本譲)
- 弥勒のお師匠様で育ての親にして、飲んだくれの生臭坊主(アルコール依存症のフシがある)。弥勒に良いことも悪いことも全て教えた。弥勒の風穴を手当てできる唯一の人物。
[編集] 桔梗
- 桔梗(ききょう)(声優:日高のり子)
- 犬夜叉の想い人。50年前に四魂の玉を守っていて、犬夜叉を封印した巫女。犬夜叉と愛し合っていたが、奈落の陰謀によって犬夜叉と相討ちになった。鬼女裏陶の術により、骨と墓土の体でこの世に蘇った。奈落を狙っていたが、再び奈落に殺された。その死に際には犬夜叉に見取られて普通の女になれたと悔いなく成仏したようである。逝去とともに、奈落の持つ四魂の玉に一筋の清浄な光を残しており、その光が奈落を滅する働きをするのではないかと目されている。享年18歳
- 死魂虫(しにだまちゅう)
- 桔梗の体を動かすための死魂を運ぶ妖怪。常に数匹が桔梗に付き従っており、桔梗を乗せて空を飛んだりすることもある。
[編集] 殺生丸一行
- 殺生丸(せっしょうまる)(声優:成田剣)
- 犬夜叉の異母兄であり、純血の妖怪。もともと大妖怪の息子として産まれて強いため、妖怪の妖力を高める四魂の玉を必要としない。
- 半妖である犬夜叉の事を蔑んでいる。髪の毛は足の所まであり、犬夜叉同様の銀髪。爪から何でも溶かす毒を発する「毒華爪(どっかそう)」の他、アニメでは指先から妖力を鞭状に振るう技も使う。犬夜叉との鉄砕牙を巡る戦いで左腕を失ったが、他の妖怪などの腕と付け替えることもできる。父の形見の刀「天生牙(てんせいが)」と鬼の牙の剣「闘鬼神」を持つ。闘鬼神は魍魎丸との戦闘で折れてしまった。邪見、りんとともに旅をしている。真の姿は巨大な犬だが、普段は人型を象っている。化け犬姿のときは激烈な破壊力を誇るが滅多に使わない。そのため、未だに2回程しか変化していない。殺せぬ刀であった天生牙も殺生丸の心の変化を感じた天生牙が刀々斎を呼び寄せ鍛え直された。敵を冥界へと送り込む「冥道残月破」という武器としても使えるようになった。殺生丸の母からの試練により、冥道残月破はかなり完成度が上がった。もともと冷酷非情な性格であったが、りんや神楽と出会い、わずかではあるものの愛情や慈悲の心が芽生え始めている。
- 劇中で何度か鉄砕牙を手に取り、風の傷を放っているが、その威力は犬夜叉のそれとは桁違いの威力を誇る。身長180.6cm 人間換算は19歳
- 邪見(じゃけん)(声優:長島雄一(現:チョー))
- 殺生丸に付き従い、忠誠心を燃やす。りんを自分の支配下に置いていると思っているようだが、実際にはりんの支配下にある状態。自身の戦闘能力は皆無だが、翁と女の顔を持つ「人頭杖」という杖を持ち、翁の口から炎を吐かせて戦うこともある。
- りん(声優:能登麻美子)
- 野盗に両親を殺され、言葉をなくした少女。犬夜叉との戦いで深手を負った殺生丸を介抱した。自らも鋼牙の手下の人喰い狼に殺されるが、殺生丸の「天生牙」によって生き返り、言葉も取り戻した。今は殺生丸を慕って邪見や阿吽と旅に同行し、その旅の中で殺生丸が天生牙を鍛えるため冥界に行くときに同行し再び死んだが殺生丸の母親によって生き返らせてもらった。
- 阿吽(あうん)
- 殺生丸の連れている双頭の龍。空を飛び、口から電撃を吐く。最近では、りんとよく一緒にいる。
[編集] 奈落一味
- 奈落(ならく)(声優:家中宏→森川智之)
- 浅ましい心をもった「鬼蜘蛛(おにぐも)」という名の野盗をつなぎに、無数の妖怪が寄り集まってできた半妖。桔梗に想いを寄せていた。半妖である自己の存在を忌まわしいと思っている。
- 体から妖怪を出し入れできる。ひたすら常に強い体を求めており、今現在、琥珀の背中に埋め込まれている一欠片以外は奈落の手中に有る。人間の弱みに付け込む卑劣な策を好む。人間の姿を借りる能力があり、現在はとある城の城主・人見蔭刀(ひとみ かげわき)に成り代わっている。
- なお、奈落の背中には鬼蜘蛛の名残と思われる蜘蛛形の痣があり、奈落の分身達にも同様に受け継がれている。
- 人間換算23歳(人見蔭刀)
- 神楽(かぐら)(声優:大神いずみ)
- 奈落が生み出した分身で、風使い。扇子で風を操り、カマイタチで切り裂く「風刃の舞」・竜巻で突き刺す「竜蛇の舞」・死体を操る「屍舞」等の技を使う。神楽の心臓は奈落によって取られており、彼女の命は奈落に握られている状態。自由を手に入れるため殺生丸に助けを求めるなど知略を廻らすも、最期は奈落に瘴気を注ぎ込まれ、風となって消えていった。せめてもの救いは、ほんのひと時でも心臓を取り戻し、殺生丸に看取ってもらえた事だろう。度々、奈落を殺す算段がつくと殺生丸を頼っていた。終盤には殺生丸に想いを寄せていたような描写が見られるようになった。人間換算17歳。身長162cm
- 神無(かんな)(声優:ゆかな)
- 奈落が生み出した分身で、妖気も気配もにおいも無く他の分身たちとは、かなり掛け離れている。
- 見た目は幼い少女の姿をしているが、神楽の姉にあたる。口数が少なく、いつも大きな鏡を抱えている。その鏡は魂を吸い取る能力と攻撃を跳ね返す能力を持っている。また、その鏡を解放すると巨大な武者のような鏡の妖が出てくる。この妖は見たものをそっくりそのまま写し取り相手の力を奪い取ることができる。ただし、この妖の受けた傷は全て神無が負う。奈落を裏切ったようなそぶりを見せていたがそれすらも奈落の策略。人間換算10歳
- 奈落の命令で犬夜叉と戦った。犬夜叉は傷ついて無力になった神無にとどめを刺そうとはしなかったが、結局奈落が神無を自爆させる。最期は、かごめに「光が奈落を殺す。」というメッセージを残した。
- 最猛勝(さいみょうしょう)
- 奈落が居る場所に現れる、地獄の毒虫。スズメバチに似た姿をしている。主に弥勒の風穴を封じるのに使われる他、スパイ、物品運搬など、奈落の手先となり働く。
- 悟心鬼(ごしんき)(声優:佐藤正治)
- 奈落から生まれた第三の妖怪。人の心を読める能力がある。鉄砕牙を噛み砕き、犬夜叉を追い詰めたが、犬夜叉が妖怪に変化(へんげ)したため、あっさりやられてしまった。
- なお、悟心鬼の牙は殺生丸の依頼により、灰刃坊が闘鬼神という刀に仕立てた。
- 獣郎丸(じゅうろうまる)/影郎丸(かげろうまる)(声優:ともに山崎たくみ)
- 奈落から生まれた第四・第五の妖怪。二体とも同じ顔をしている。
- 獣郎丸は一言も喋らず闘争本能しかなく、奈落の壷の中で生まれたとたんに奈落の首をはね落とす凶暴な性格。影郎丸の言う事しか聞かない。
- 影郎丸は小さく、カマキリのような腕をしており、普段は獣郎丸の体内に隠れている。獣郎丸の分までよく喋る。
- 犬夜叉と鋼牙の共闘により倒される。
- 無双(むそう) (声優:家中宏)
- 奈落が、桔梗を慕う鬼蜘蛛の心を捨てようとして切り捨てた肉塊が妖怪となった。鬼蜘蛛の心が不完全な形で出された姿。鬼蜘蛛としての記憶も、奈落の分身としての自覚も無かったが、かごめを見て記憶を取り戻す。顔が無く、「無双」という僧侶から顔(顔の皮)と名前を奪った。奈落と同様、粉々に粉砕されても再び一つに結集して再生し、また体の一部を変形させて武器にする能力を持つ。奈落を嫌う。
- 奈落の体はまだ、つなぎとしての鬼蜘蛛を必要としており、再び奈落に取り込まれた。
- 赤子(あかご)(声優:小林愛)
- 奈落の分身。奈落が捨て去った鬼蜘蛛の邪心を持っている。鬼蜘蛛の心が完全な形で出された姿。ただし、もとの人間らしい心は持っていない。人間の心の闇をつく心理攻撃をする。最初は一体だったが二体に分裂した。
- 片方は子供の姿になり、白童子(はくどうし)と名乗る。魍魎丸という力を作り出し、奈落を裏切ろうとしたが、奈落に感付かれており、最期は弥勒の風穴に吸い込まれて消滅した。
- もう片方には奈落の心臓が隠されており、神無が魍魎丸の体内に入れた。その後魍魎丸を利用し奈落になり変わろうとしたが逆に取り込まれてしまう。
-
- 炎蹄(えんてい)
- 白童子と神楽が殺した和尚に封印されていた妖馬で、解放した礼として白童子に乗り物として付き従う。元は人食い鬼(アニメでは煉獄鬼という)のものだった。最期は犬夜叉の爆流破に討ち倒される。
- 魍魎丸(もうりょうまる)(声優:てらそままさき)
- 白童子が、妖怪を寄せ集めて作った体に人間の魄(ハク)を入れて生み出した妖怪。魂が無かったため最初は人形のようだったが、神無が白童子の片割れである赤子を入れたことで自我が生まれた。奈落の心臓部に当たる存在。
- 夢幻の白夜(むげんのびゃくや)
- 奈落の新しい分身。あまり戦おうとせず、様子を見守る観察役的存在。奈落の代わりに策を張り巡らしたりするが、正体は謎に包まれている。
[編集] 妖狼族
- 鋼牙(こうが)(声優:松野太紀)
- 妖狼族の若頭。足に四魂のかけらを入れており、つむじ風のように早く走れる。仲間を殺された事から、その仇を討つため奈落を追っている。思ったことをはっきり言う性格で、「俺はかごめに惚れたんだ」と公言したことから、犬夜叉とは「犬っころ」「痩せ狼」と呼び合い、いがみ合っている。奈落と戦うため、一時期犬夜叉一行に加わったが、奈落に四魂のかけらを奪われてしまい、自ら戦線を離脱する。身長170.2cm 人間換算15歳
- 銀太(ぎんた)/白角(はっかく)(声優:吉野裕行/岸尾大輔)
- 鋼牙の子分。かごめを姐さんと敬っている。一時期、「灰」とよばれる妖狼族を群れに送り届けるため、鋼牙と離れていたが、鋼牙が戦線離脱する際に戻ってきた。尚、トサカ頭が白角。
- 菖蒲(あやめ)(声優:かかずゆみ)
- 鋼牙に片思いしている北の妖狼族の少女。鋼牙が昔言った言葉を信じていた純情一途なところがある。アニメのみ登場。
[編集] 現代の人々
- 日暮草太(ひぐらし そうた)(声優:中川亜紀子)
- かごめの弟。小学生三年生。姉と違い、お化けや妖怪は大の苦手だが、犬夜叉の事は「犬のにーちゃん」と呼び、なついている。
- かごめの母(声優:百々麻子)
- 本名不明。あまり物事に動じない性格。
- 北条(ほうじょう)(声優:うえだゆうじ)
- かごめの同級生。良い人であることに間違いはないのだが、天然ボケの気があり、かごめに対する恋愛感情の発露もユニークである(例:竹踏みを渡して踏むことを薦める)。戦国でかごめ達が出会った北条秋時は彼の先祖だそうだ。
- 由加(ゆか)/絵理(えり)/あゆみ(声優:清水香里/増田ゆき/岡本奈美)
- かごめの同級生で友達。かごめが不良の二股暴力男と付き合っていると勘違いしていた(あながち間違いとも言い切れないが)。原作34巻で犬夜叉と対面し、認識を改めた。
[編集] その他
- 琥珀(こはく)(声優:矢島晶子)
- 珊瑚の弟。一度死んだが、奈落が四魂のかけらを入れることにより蘇生、奈落に記憶を操作され忠実な手下となっていた。現在は、本来の記憶を取り戻し、桔梗と行動を共にしていたが、桔梗の死後、殺生丸一向に加わる。 年齢は11歳
- 犬夜叉の父(声優:大塚明夫)
- 西国を支配していた犬の大妖怪。アニメのオリジナルの設定では犬夜叉が生まれた夜、竜骨精を封じるのに瀕死の重傷を負った上で刹那猛丸と戦い死んでいったとされている。名は映画「天下覇道の剣」公開前後に公式サイトで闘牙王(とうがおう)という名前が発表されたが、その後再び「犬夜叉の父」に戻っており、真相は不明である。
- 犬夜叉の母 (声優:井上喜久子)
- 人間。犬夜叉が幼いときに亡くなった。没落系貴族。アニメでは十六夜(いざよい)という名前がついている。作中では無女という妖怪が化けて犬夜叉を取り込もうとした。
- 殺生丸の母親(アニメには登場せず)
- 殺生丸と同じ犬妖怪で、額に月のしるしがある。りんを冥界の犬にさらわせ、殺生丸を冥道へ送り込んだ張本人。子を子とも思っていないかのような振る舞いやシニカルな言動に母性を疑われたが、その母のおかげで殺生丸は最終奥義を獲得。死んでしまったりんを生き返らせるなど、母親らしい一面も見せている。りんと殺生丸の関係を「変なところが、父親に似てしまったな」と喝破してのけた。
- 鬼蜘蛛(おにぐも)(声優:家中宏)
- 50年前、大怪我をして動けなくなったところを桔梗にかくまわれていた非道な野盗。桔梗を手に入れるために妖怪に体を差し出し、数多の妖怪と結合し半妖奈落となる。全身大やけどを負っていたため、素顔は不明。後に無双として目を覚ます。
- 翠子(みどりこ)(声優:不明)
- 強い霊力を持ち、かつて四魂の玉を生み出したと伝えられる巫女。妖怪の魂を奪い浄化する術を使う。珊瑚の故郷である退治屋の里の洞穴の奥に、妖怪とともに木乃伊(ミイラ)化している。桔梗と魂を一つにする。
- 白心上人(はくしんしょうにん)(声優:松岡文雄)
- 生前徳をつんだ僧で飢饉、疫病に苦しむ村を救うため村人に請われて即身仏となったが入定の直前に人間本来の死の恐怖、村人への恨みが頭をもたげ、奈落につけ込まれて白霊山に聖なる結界を張ることになる。結界を弥勒と珊瑚に破られた後、桔梗に諭され成仏した。
- 甘利信長(あまり のぶなが)(声優:石田彰)
- 武田家につかえる若侍で、露姫の身を案ずる主人から、挙動不審(九十九蝦蟇に取り付かれたため)な嫁ぎ先の領主から露姫を救出する命を受けた。露姫はその領主が好きで、骨折り損の結末を迎える。因みにこの武田家は甲斐武田氏ではなく上総武田氏で、信長は1401 - 1477に実在した武田家の当主(武田信長)がモデル。そこまでの言及はアニメ、コミックともになされていない。
[編集] 七人隊
かつて圧倒的な戦力を誇ったが、その強さと残虐性を恐れられて斬首されて葬られていた傭兵部隊。奈落によって首(凶骨のみ額)に四魂のかけらを埋め込まれて復活、「四魂のかけらを永久に与える」という条件をのみ犬夜叉一行と戦う。亡霊であるため死人と墓土の匂いがするが、妖気は持たない。四魂のかけらを埋め込むと力が増すが、体内のかけらを全て抜き取られると骨に戻ってしまう。
- 蛮骨(ばんこつ)(声優:草尾毅)
- 七人隊の首領。七人の中で最年少であるが腕っぷしの強さで仲間達を束ねてきた。大の男が3人がかりでやっと持てたという大鉾「蛮竜」を軽々と扱う。残忍な性格だが、仲間に対する思いやりは強い。ただし裏切りは決して許さない。犬夜叉と互角の勝負をし、最期は奈落に殺される。七人隊の中で最も人気のあったキャラクター。年齢(享年)17歳。
- 煉骨(れんこつ)(声優:杉田智和)
- 七人隊の一人。七人隊の副将で、頭が良いが、冷酷で目的のためには手段を選ばない。炎や爆雷筒を使って戦う。蛮骨に反感を抱いており、蛮骨に勝つ為に蛇骨を殺した為、蛮骨の手で殺された。年齢(享年)24歳。
- 蛇骨(じゃこつ)(声優:折笠愛)
- 七人隊の一人。同性愛者で、特に犬夜叉の事が気に入ったらしい。原作者はインタビューでメンバーにバリエーションをつけるため当初は女性という案もあったが犬夜叉が女性に勝つのはどうかと思いやめたとコメントしてることからオカマぽいキャラに落ち着いたと思われる。「蛇骨刀」という仕込み刀を操る。男と殺戮以外には興味は無い。素直で、しばしば無邪気な表情を見せるが、残虐性と加虐癖も併せ持っている。蛮骨とは特に仲が良く、アニメでは七人隊結成以前から行動を共にしていた。最後は犬夜叉に手ひどくやられ、煉骨に四魂のかけらを取られて骨に帰る。生への執着はなく、二度目の人生を楽しんだと納得して死んだ。年齢(享年)20歳。
- 霧骨(むこつ)(声優:稲田徹)
- 七人隊の一人。毒使いで女好き。なかなか女にモテない自分の容貌に劣等感を抱いており、かごめをさらって自分の嫁にしようとした。彼の毒の強力さは、蛇骨も認めている。殺生丸に斬り捨てられる。
- 銀骨(ぎんこつ)(声優:江川央生)
- 七人隊の一人。煉骨に改造され、全身に多数の武器を仕込んでいる。後に戦車型に改造されてからは主に「ぎしぎし」としか言わなくなった。鋼牙の捨て身の攻撃を受け、原作では破壊されるがアニメでは更に戦い、煉骨を庇って最終的に自爆した。
- 睡骨(すいこつ)(声優:平田広明)
- 七人隊の一人。善良な医者と残忍な殺人鬼の2つの心を持つ二重人格者。「殺人鬼」の睡骨は鉤爪付き手甲を武器とする。最期は善人として桔梗に看取られて死んだ。年齢(享年)26歳。
- 凶骨(きょうこつ)(声優:郷里大輔)
- 七人隊の一人。人間離れした巨体の持ち主(頭部だけで2m近くある)。その巨体を武器にし力任せに戦う。巨体を維持することが思考の大半を占めている。生前は鋼牙と戦った時に比べてまだ小さかった。鋼牙の四魂のかけらを奪おうとするが、返り討ちに遭う。蛇骨曰く「(七人隊の中で)一番弱かった」らしい。
[編集] 用語
- 四魂の玉(しこんのたま)
- かつて、翠子が数多の妖怪との長い戦いの末に生み出したといわれる玉。多数の妖怪が合体した妖怪との戦いで魂を奪われそうになり、最期の力を振り絞って奪った妖怪の魂を自分の魂とともに玉として外へ吐き出したもの。「四魂」とは、荒魂(あらみたま)・和魂(にきみたま)・奇魂(くしみたま)・幸魂(さきみたま)という人の心を表す四つの魂をさし、玉を持つ者によってその力は善にも悪にも転ぶ。
- その力はどんな願い事も叶えるといわれることから、人や妖怪は玉を巡って長年争い続けてきた。その汚れを清めるため、50年前桔梗に預けられ、死んだ桔梗とともに葬られたはずだったが、かごめとともに現世に甦り、さらに砕けたかけらが各地へ四散し、新たな争いを呼び起こす。現在は、奈落がほとんどのかけらを手に入れている。
- 半妖(はんよう)
- 人間と妖怪の間に生まれた者。その力は決して妖怪に劣るものではないが、多くの妖怪は人間を見下しているため、半妖も蔑まれる事が多い。人間側も、妖怪を恐れている為、半妖を差別することが多い。
- 半妖は、月に一度妖力が消えて人間になる日がある(犬夜叉の場合は朔の夜)が、特殊な半妖である奈落は、その日(自分の身体を解体しより強い肉体に作り変える時)を自由に選べる。
- 鉄砕牙(てっさいが)/天生牙(てんせいが)
- 犬夜叉の父が、息子達への形見として自分の牙から刀々斎に鍛えさせた妖刀。鉄砕牙は犬夜叉に、天生牙は殺生丸にそれぞれ残されている。
- 鉄砕牙は元々、犬夜叉の母を守るために鍛えたといわれ、完全な妖怪には結界が働き、触れることができない。人間は触ることはできるが変化はしない。「一振りで百の妖怪をなぎ倒す」といわれ、普段はただの錆び刀だが、犬夜叉の妖力によって巨大な牙となる。「風の傷」「爆流破」などの技を持つ他、倒した妖怪から妖力を吸い取る力もあり、結界破りの赤い鉄砕牙、金剛石を無数に放つ「金剛槍破」、敵の妖力を吸い取ったり妖穴を切る竜鱗の鉄砕牙という形態を持つ。竜鱗の鉄砕牙の場合まだ出なかったが最後の形態があると言う。
- 天生牙は普通の刀と異なり、この世のものを殺すことはできない(これが不満だった殺生丸は犬夜叉から鉄砕牙を奪おうとしていた)が、死者に対して抜くとあの世からの遣いが見え、それを斬る事で死者を甦らせる事ができる(但し一人につき一度限り。琥珀のように別の手段で甦った命には効果が無くなる)。真に慈しむ心があれば「一振りで百の命を救うも可能」ともいわれる。後に刀々斎に鍛え直され、相手をあの世に引き込む「冥道残月破」という技が使えるようになった。ちなみに犬夜叉と殺生丸の父が「天生牙」と名付けていなかったら、刀々斎によって「棺桶いらず」という名前にされるところだった。実の母によって、りんを冥界へ送られてしまったが、その奪還劇で殺生丸に慈悲の心が芽生え、天生牙の最終奥義を獲得することとなった。
- 骨喰いの井戸(ほねくいのいど)
- 現代ではかごめの住む神社の祠の中、戦国時代では森の中にある枯れ井戸。元々は退治した妖怪の残骸の捨て場で、中に放り込んだものはしばらくたつと消えてしまうことからこう呼ばれる。実は時を越える力があり、かごめと犬夜叉はこれを使って二つの時代を行き来する。だが、なぜか井戸を通り抜けられるのはその二人しかいない。
[編集] テレビアニメ
2000年10月16日から2004年9月13日までNNS加盟局にて、毎月曜19:00から19:30の枠で放送されていた(『金田一少年の事件簿』の後番組として4年間放送。後番組は、『ブラック・ジャック』)。 アニメが原作に追い付きオリジナルストーリーによる継続も限界、マンネリ化の進行、視聴率の低迷などにより2004年9月13日全167話・原作単行本36巻8話までを最終回として放映終了。4年間もストーリーを引っ張り続けながら「俺たちの戦いはこれからだ!」的な、何の落ちも付かない唐突な打ち切りによる最終回に唖然とした視聴者も多く、よみうりテレビなどには抗議が殺到した。
現在、ケーブルテレビ、スカパーなどのアニマックスで再放送されている。 よみうりテレビでは2006年7月17日までの間、月曜深夜の「MONDAY PARK」にて再放送されていた。
海外では、アメリカ・カナダでは高橋原作アニメとしては初めて全国規模で放送された。南米ではメキシコ・アルゼンチン・ブラジルなど、アジアでは台湾・香港・中国・韓国・シンガポール・タイ・インドネシア・フィリピン、西欧ではイタリア・スペイン・ドイツ、南アジアではインド・バングラデシュ・スリランカなどで放送、さらにイスラエルやハンガリー・ロシアなど中東、東欧諸国での放送が確認されている。
[編集] スタッフ
- 原作:高橋留美子(2006年8月現在小学館刊「週刊少年サンデー」連載中)
- 製作統括:小石川伸哉(よみうりテレビ)・都築伸一郎(小学館)・吉井孝幸(サンライズ)
- 企画:諏訪道彦(よみうりテレビ)・奥山豊彦(小学館)・植田益朗(サンライズ)
- 原案協力:三上信一、村上正直、熊谷崇(小学館「週刊少年サンデー」編集部)
- 企画協力:下山明子(小学館キャラクター事業センター)
- シリーズ構成:隅沢克之
- キャラクターデザイン:菱沼義仁
- 妖魔デザイン:沙倉拓実
- 美術監督:池田繁美(アトリエ・ムサ)
- 色彩設計:佐藤美由紀
- 撮影監督:伊藤久美子、大神洋一
- 編集:鶴渕友彰
- 音楽:和田薫(サウンドトラックス:avex entertainment)
- 音響監督:鶴岡陽太
- サウンドデザイン:森川永子(サウンドガーデン)
- 録音調整:名倉靖
- 録音助手:亀本美佳
- 録音スタジオ:スタジオごんぐ
- 録音プロデューサー:杉山好美
- 録音制作:楽音舎
- 音楽プロデューサー:大泉浩之
- 音楽制作/協力:avex entertainment、よみうりテレビエンタープライズ、サンライズ音楽出版
- 広報:永井若菜(よみうりテレビ)、藤本美歩(よみうりテレビ)、辰見真左美 (SUNRISE) 渡辺欣治(小学館)
- プロデューサー:斎藤朋之(よみうりテレビ)、富岡秀行 (SUNRISE)
- 監督:池田成→青木康直
- 製作:よみうりテレビ、SUNRISE
- 著作:©高橋留美子/小学館、よみうりテレビ、SUNRISE、avex|(C)2000 SUNRISE INC.・YTV
[編集] 歴代オープニング曲
- 『CHANGE THE WORLD』(歌:V6/作詞:松本理恵/作曲:渡辺未来/編曲:上野圭市)
- 『I am』(歌、作詞:hitomi/作曲:北野正人/編曲:渡辺善太郎)
- 『終わりない夢』(歌、作詞:相川七瀬/作曲:柴崎浩/編曲:KANAME)
- 『Grip!』(歌:Every Little Thing/作詞:持田香織/作曲:原一博/編曲:H∧L)
- 『One Day,One Dream』(歌:タッキー&翼/作詞:小幡英之/作曲:吉川慶/編曲:CHOKKAKU)
- 『ANGELUS -アンジェラス-』(歌:島谷ひとみ/作詞:BOUNCEBACK/作曲:BULGE/編曲:前嶋康明)
[編集] 歴代エンディング曲
- 『My will』(歌:dream/作詞:松室麻衣/作曲:y@suo ohtani/編曲:菊地圭介)
- 『深い森』(歌、作詞、作曲:Do As Infinity/編曲:Do As Infinity、亀田誠治)
- 『Dearest』(歌、作詞:浜崎あゆみ/作曲:CREA、Do As Infinity/編曲:鈴木直人)
- 『Every Heart -ミンナノキモチ-』(歌:BoA/作詞:渡辺なつみ/作曲:BOUNCEBACK/編曲:h-wonder、旭純)
- 『真実の詩』(歌、作詞、作曲:Do As Infinity/編曲:Do As Infinity、亀田誠治)
- 『イタズラなKISS』(歌:day after tomorrow/作詞:misono/作曲:北野正人/編曲:五十嵐充、day after tomorrow)
- 『Come』(歌:安室奈美恵/作詞、作曲:Kask Mansson Cunnah/訳詞:森由里子/編曲:Cobra Endo)
- 『Brand-New World』(歌:V6/作詞:MIZUE/作曲:オオヤギヒロオ/編曲:家原正樹)
■最終回は『My will』
[編集] 漫画版からの変更点
[編集] 映画
- 『映画犬夜叉 時代を越える想い』(2001年12月16日)
- 『映画犬夜叉 鏡の中の夢幻城』(2002年12月21日)
- 『映画犬夜叉 天下覇道の剣』(2003年12月20日)
- 『映画犬夜叉 紅蓮の蓬莱島』(2004年12月23日)
[編集] ゲーム作品
- 『犬夜叉 ~かごめの戦国日記~』:ワンダースワン(WS) (2001/11/02)
- 『犬夜叉』:プレイステーション(PS) (2001/12/27)
- 『犬夜叉 ~風雲絵巻~』:(WS) (2002/07/27)
- 『犬夜叉 ~かごめの夢日記~』:(WS) (2002/11/16)
- 『犬夜叉 ~戦国お伽合戦~』:(PS) (2002/12/05)
- 『犬夜叉 ~奈落の罠! 迷いの森の招待状~』:ゲームボーイアドバンス(GBA) (2003/01/23)
- 『犬夜叉 ~呪詛の仮面~』:プレイステーション2(PS2) (2004/03/18)
- 『犬夜叉 奥義乱舞』:(PS2) (2005/06/16)
[編集] 演劇
[編集] 初演
2000年4月から5月にかけて劇団☆新感線 + パルコプロデュースで上演。
- スタッフ
- 脚本:戸田山雅史
- 演出:いのうえひでのり
- 主なキャスト
[編集] 再演
2001年1月から2月にかけて劇団☆新感線 + パルコプロデュースで上演。スタッフと主なキャストは初演と同じ。
[編集] 外部リンク
よみうりテレビ系 月曜19:00枠 | ||
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