節電器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
節電器(せつでんき)とは、取り付けるだけで電力消費量が減少するとされる機器。節電機、節電装置ともいう。
ただし、節電原理とされるものが、物理上では数十パーセントもの電力消費量削減は不可能であるのが多い。また、宣伝されている原理自体があやしげなものも多く、節電効果の実験結果などについても第三者的な検証がなされていないことが多い。
第61回物理学会年次大会(2006年3月)で開かれた「ニセ科学シンポジウム」において、生活の中のニセ科学の例である科学の誤用として紹介された。
消費者及び事業所向けの節電器詐欺事件も数多く発生しているが、節電器詐欺に使われたものと全く同じ原理の装置について、環境省地球環境局が補助する政策を打ち出している。
目次 |
[編集] 歴史
- 1987年頃 - 関西で電力契約変更ノウハウを含めた電気料金(円)を削減するものとして販売
- 1990年前後 - リライアント、愛好電機他が参入?
- 1995年 - エコマーク取得(省電力のための負荷安定装置)
- 1995年 - 節電器詐欺のアイディック参入
- 1996年 - 愛好電機が関連特許取得
- 1998年 - 省エネ問題調査研究会から省エネシステムに関しての問題点がまとめられる
- 1998年 - 国民生活センターから注意文書
- 2000年 - エコマークが類型ごと廃止(省電力のための負荷安定装置)
- 2003年 - アイディック営業停止
- 2003年 - 環境省の補助事業にて助成(以降、2006年現在まで形を変えて継続中)
- 2003年 - アイディックに対する集団訴訟始まる
[編集] 節電器の種類
[編集] 電圧調整機器タイプ
電圧調整器(変圧器)に、節電の性能を期待しているもの。大手有名メーカーも参入している。 現実的な節電効果はないとしてエコマークが取り消されたが、その後環境省が二酸化炭素削減の効果を期待し助成している。
- アイコーエポック株式会社のエポック21
- 松下電器の精電器
- 日本エコシステムのグリーンセイバー
- NTTデータイーエックステクノのエコリスタ
- 三菱電機ライフネットワークのエレセーブ、ミニセーブ
- 日立製作所関連の省電力電源装置(エコエース)
- その他多数
- アイディックの省電王もこのタイプ