藤井寺駅
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藤井寺駅(ふじいでらえき)は、大阪府藤井寺市岡にある、近畿日本鉄道南大阪線の駅。
かつては、往年のプロ野球近鉄バファローズの本拠地・藤井寺球場の最寄り駅でもあった(プロ野球開催日は急行が臨時停車していた)。
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[編集] 駅構造
島式2面4線ホームを持つ橋上駅。ホーム有効長は8両。改札口は1ヶ所のみ。
- のりば
- 古市・橿原神宮前・吉野・河内長野方面(待避線)
- 古市・橿原神宮前・吉野・河内長野方面(本線)
- 大阪阿部野橋行き(本線)
- 大阪阿部野橋行き(待避線)
[編集] 引上線の配置による問題
当駅折返し列車の引上線は、1番線の大阪阿部野橋寄りに設置されており、列車は1番線到着後に方向転換をして引上線に入り、さらに方向を変えて3番線に入線、もう一度方向転換して発車する。引上線から4番線へは線路の構造上入線できない形となっているため、3番線に始発列車が停車している場合には、特急や急行などの通過列車は待避線である4番線を通過することになる。4番線の制限速度は東側が25km/h、西側が35km/hと低速で走行しなければならず、通過列車の所要時間が伸びる要因となっている。がしかし、現在の南大阪線の上りダイヤは日中以降特急・急行が藤井寺駅を通過した直後に普通が出発するダイヤが組まれており(河内松原駅で準急と普通との緩急接続を行うためにこのダイヤパターンが崩せない状況にある)、上り優等列車が待避線側で徐行して駅を通過することが避けられない現状にある。ただし、日中に運転される普通列車のうち、1時間に1~2本の割合で古市駅まで運転している。これは、藤井寺駅で待避線側に普通列車を停めて優等列車の通過待ちをするために、古市まで延長運転しているものである(特急の通過時間に合わせて運用しているため、急行は通常待避線側を通過する)。藤井寺~古市間は準急が普通の役割を果たしており、乗客がほとんどいないにもかかわらず古市まで運転する普通列車が一部組み込まれているのは、少しでも速いスピードで上り特急列車を通過させたいためであると考えられる。なお、夕方以降は車両運用の都合で古市まで運転できないため、ほぼ全ての特急・急行が待避線側を徐行して通過する。
また、引上線とホームの間に踏切があるが、頻繁に運転されるダイヤの上に折り返し列車が往復するため、日中でも数分間遮断機が下りたままの状態となる場合がほぼ10分間隔で起こり、ただでさえ通行客が多い踏切の前が踏切待ちの通行人で溢れる光景が見かけられる。いずれも引上線の位置と現在のダイヤパターンに問題があると考えられるが、今のところ改善策を施そうとする動きは全くないようである。
[編集] 特徴
- 普通列車の大半がこの駅で折り返す(昼間時は一部古市駅まで運用あり)。そのため、準急はこの駅を境に橿原神宮前方面は各駅に停車する。
- 南口の入口部分の屋根側面は、かつては当時の近鉄バファローズのイメージカラーである赤・白・青で塗り分けられていた。しかし現在は紫色と灰色のツートンカラーに塗り替えられてしまった。
[編集] 利用状況
周辺は住宅地が発展し、南大阪線では大阪阿部野橋駅に次いで乗降客数が多い。
- 2005年11月8日の調査結果によると、1日の利用客は39,555人。この数字は…
- 近鉄の全調査対象駅(323駅)中、15位。
- 南大阪線・吉野線の駅(43駅、他線接続駅含む)の中では、2位。
- 大阪府内の近鉄の駅(61駅)の中では、3位。
[編集] 駅周辺
- 駅前は北口はロータリーが整備されている。南口は道が狭くロータリーがない。商店は駅の南北に広がっている
- 古墳など史跡も多数見られる
- sol'ya(ソリヤ) 近鉄所有の商業施設【トイザらス、TSUTAYA、COSPA、他多数の飲食店を含む】
- ジャスコ・ダイヤモンドシティ
- ジャンボカラオケ広場
- 上新電機
- 藤井寺市役所
- 藤井寺駅前郵便局
- 藤井寺球場 (閉鎖)
- 葛井寺 (西国三十三箇所第5番)
- 辛国神社 (大阪みどりの100選)
- アイセルシュラホール
- 大阪女子短期大学・高等学校
- 大阪府立藤井寺工業高等学校
[編集] バス
近鉄バスが運行(公共施設循環バスを除く)
- 南口発
1・2番のりば(駅舎側)は藤ヶ丘・野中経由(系統番号70番台)、3番のりば(駅向かい側)は野々上経由(系統番号60番台)。いずれも羽曳野線を名乗る。バスは駅前で折り返すことができず、西側(野々上方向)から来たバスは全て東側(藤ヶ丘方向)に通り抜けることになる(逆方向も同様)。なお、藤井寺駅へ向かうバスは古市駅前発を除き、野中経由が70番、野々上経由が60番に統一される。
- 1番のりば
- 71番 国際仏教大学前 行(藤ヶ丘・野中経由)
- 78番 国際仏教大学前 行(藤ヶ丘・野々上経由)
- 2番のりば
- 3番のりば
- 61番 国際仏教大学前 行(野々上・羽曳山住宅前経由)
- 62番 羽曳ヶ丘 方面循環(野々上経由、羽曳ヶ丘八丁目→西三丁目回り)
- 63番 羽曳ヶ丘西三丁目 止(野々上・羽曳ヶ丘西二経由)
- 64番 古市駅前 行(野々上・軽里三経由)
- 65番 羽曳ヶ丘 方面循環(野々上啓優、羽曳ヶ丘西三丁目→八丁目回り)
- 66番 羽曳ヶ丘西二丁目東 止(野々上・羽曳ヶ丘八丁目経由)
- 83番 桃山台二丁目行(野々上・羽曳山住宅前経由)
- 北口発
八尾線が発着する。また、藤井寺市公共施設循環バス(市の自家用バスで運行)も発着。
なお、70・71番は南口発着の路線と系統番号が重複するが、無関係である。また、北口からはかつて堺東駅~国分駅前を結ぶ堺線も発着していた。
[編集] 歴史
- 1922年(大正11年)4月18日 大阪鉄道布忍~道明寺間延伸時に開業。
- 1943年(昭和18年)2月1日 関西急行鉄道が大阪鉄道を合併。関西急行鉄道天王寺線の駅となる。
- 1944年(昭和19年)6月1日 戦時統合により関西急行鉄道が南海鉄道(現在の南海電気鉄道の前身。後に再独立)と合併。近畿日本鉄道南大阪線の駅となる。
- 1974年(昭和49年)11月28日 橋上駅舎化。
- 橋上化以前は南北に駅舎があり、ホームへは構内地下通路を通っていた。