西の魔女が死んだ
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西の魔女が死んだは、梨木香歩の小説。1994年に出版され、日本児童文学者協会新人賞、新美南吉児童文学賞、小学館文学賞を受賞。2001年には新潮文庫より文庫版が出版された。
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[編集] 概要
主人公まいが、魔女であるおばあちゃんと過ごしていた頃を思い出す形で物語は進む。まいは傷つきやすい少女として描かれ、今の現代社会に対しておばあちゃんが暮らす自然にあふれた生活が対照的に描かれる。また同時に一つの重要なテーマとして、人の死というものを含んでいる。
注意として、この作品に登場する魔女が使う魔法とは、ファンタジーの世界のようなものではなく、ちょっと不思議なことがわかるという程度のものである。現実に魔女とよばれた人たちのように、物語中でもこの力により迫害をうけたような描写もある。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] ストーリー
まいの元におばあちゃんが亡くなったという連絡が来る。おばあちゃんの家に向かう車の中でまいは、おばあちゃんと過ごしたた二年前のことを思い出す。
まいは中学校に入学したばかりの頃、登校するのが嫌になってしまい、おばあちゃんの元でしばらく暮らす事になる。そこで、まいは「魔女」になるための修行をする事になる。その修行は、「なんでも自分で決める事」だった。
[編集] 受賞
- 日本児童文学者協会新人賞
- 新美南吉児童文学賞
- 小学館文学賞
[編集] 書籍情報
- 単行本(楡出版、1994年、ISBN 4931266169)
- 単行本(小学館、1996年、ISBN 4092896107)
- 文庫本(新潮社、2001年、ISBN 4101253323)
[編集] 渡りの一日
渡りの一日は、『西の魔女が死んだ』の後日談を描いた小説。文庫版に収録されている。
まいは友人のショウコとサシバの渡りをみにいく約束をしていた。しかしショウコは約束をすっぽかし、家を訪ねてもなかなか起きてこない。ショウコは起きてきてもわびる様子もない。時間的にも渡りを見に行けなくなったため、ショウコの母親に勧められて、絵画展を見に行くことにする。