駿府
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駿府(すんぷ)は、駿河国の国府が置かれた都市(駿河府中)である。明治時代に静岡に改称された。
[編集] 歴史
律令時代には駿河国の国府が置かれ、それ以来、当地は駿河国の中心地となる。
室町時代には、今川義元の城下町として盛えた。今川氏が駿府を治めていた時代には、戦乱の京都を逃れた多数の文化人が居を駿府に移し、「東国の京」と呼ばれた。
今川氏が亡ぶと、武田信玄の攻撃を受けて一時荒廃した。しかし、かつて今川氏の人質として駿府で幼少時代を過ごした徳川家康によって、1585年に駿府城が築かれてからは、家康の城下町となった。江戸幕府を開いた家康が隠居すると、再び駿府城に居住して大御所政治が展開された。当時の駿府は、「駿府九十六箇町」と呼ばれる街区が整備され、「江戸八百八町」と対比された。
一時期、駿府藩が設置された時期があるが、徳川忠長の改易以後は藩は廃止され、天領として駿府城代・駿府町奉行所が置かれた。
駿府城下には、東海道五十三次の第十九番の宿場、府中宿が置かれた。
江戸幕府が亡ぶと、駿府は「静岡」と改名され、徳川宗家が当地に移されて静岡藩が設置され、1871年の廃藩置県まで存続した。
1889年の市制施行により、静岡(駿府)城下にあたる有渡郡の1宿74町および安倍郡の50町が合併して静岡市が成立した。
[編集] 駿府を題材にした作品
[編集] 関連事項
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