JR東日本E721系電車
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E721系電車（E721けいでんしゃ）は東日本旅客鉄道（JR東日本）の交流一般形電車。
本項では仙台空港鉄道が所有する予定のSAT721系電車についても記述する。
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[編集] 概要
2006年（平成18年）度末に開業する予定の仙台空港鉄道仙台空港線（名取駅～仙台空港駅）への直通運転用、およびJR東日本仙台地区の旧型車置き換え用の車両として製造されるものである。
仙台空港線乗り入れ用の車両は、空港へのアクセスを担うため特有の設備を有する事から、車号が500番台に区分されており、2両編成4本の計8両が存在する。旧型車置換え用の車両については次節で述べる。車両の製作は川崎重工業と東急車輛製造。
[編集] 現在の車両動向
500番台車の第1編成は2006年2月に落成し、14～15日に兵庫県神戸市にある川崎重工業の工場から仙台へ甲種輸送された。また、第2・第3編成も2006年9月に落成し、21～22日に同様に甲種輸送された。第4編成は2006年10月に落成し、神奈川県横浜市の東急車輛製造から17日に甲種輸送された。2006年10月現在、全車が仙台車両センターに配置され、東北本線などで試運転を行っている。保留車扱いになっており、営業運転には使われていない。2006年7月22日の郡山総合車両センター公開時に、初めて一般公開された。
2006年11月10日付の河北新報で、東北本線・常磐線などJR東日本仙台地区の在来線に、E721系電車が投入される事が報道された。これによると、2007年春頃から約1年かけてE721系電車2両編成39本の計78両が導入され、455系電車や717系電車といった2扉車を置換えるとされるが、417系電車の置換えについては報道されていない。この車両では、500番台車にあった荷物スペースが座席に変更され、帯色は701系電車（仙台地区仕様車）・719系電車（同）と同様「緑白赤」となる予定。
[編集] 仕様
E721系は、バリアフリーの観点から、従来車から設計が細かく見直されたものとなった。
客室の床面高さは、東北地方の駅のホームの標準高920mmに対して950mmとなった。従来車の床面はホームより10cm以上高かったため、ホームと車両の間に大きな段差が生じていたが、E721系では、車体構造が見直され、床下機器が小型化の上、従来車より一回り小さい直径の車輪が採用された事から、ホームとの段差は軽微となった。そのため、従来車にあった乗降口のステップが無くなりフラットになっている。また、車両とホームの間の隙間が狭くなるよう、乗降口のくつずりが延長されている。乗務員室の床面は従来車と同じ高さになっており、他車との併結で貫通路を構成する際に客室と段差が生じるため、黄色い点字を施し目立たせている。
車内トイレについては従来車に比べて大型化し、電動車いすにも対応可能となっている。座席については、ボックス式クロスシートの座席間隔が1,585mmに、ロングシート部分の一人分の座席幅が460mmに拡幅された。また、乗降扉の開閉ボタンの取り付け位置が、従来車より低い位置に改められた。冷暖房といった空調機器には、乗車率や車内・車外の温度を検知し、設定基準温度や風量を自動補正する機能が備えられた。
仙台空港線に乗り入れる500番台車には空港へのアクセスを担うため、外国語による自動放送が導入される他、大型スーツケースを収納できる荷物置き場が設置される。
運行機器関連では、保安装置であるATS-Psや静止形インバータ(SIV)が二重系構造となり、一方が故障してもなるべく運行が続けられるよう配慮がなされている。
今後のワンマン運転を想定して整理券発券器・出入口表示器の準備工事がなされている。
- 車体構造：軽量ステンレス製・片側3扉（半自動ドア・ドアチャイム・開閉表示灯付）
- 外部装飾：緑と青の帯（500番台車）・緑と赤の帯（旧型車置き換え用車両・予定）
- 制御方式：VVVFインバータ制御
- ブレーキ：回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ・直通予備ブレーキ・抑速ブレーキ・耐雪ブレーキ
- 保安装置：ATS-Ps
- 最高速度：120km/h
- 座席配置：セミクロスシート・車椅子スペース付き
- その他設備：行先表示器・冷暖房装置・洋式トイレ（電動車いす対応）・自動放送装置・車内案内表示器
- モニタ装置：MON16形
- 701系のモニタ装置と互換性を持ち、両車間で機器の動作状況が監視できる。
- 他系列との併結：701系と協調運転可能。719系と相互に救援可能。
- 701系との協調運転の場合、同系列の性能に合わせて走行する事になる。ATSの速度照査パターンも、701系との協調運転の場合には701系と同じ照査パターンになる。
[編集] SAT721系電車
仙台空港鉄道では、E721系電車と同一仕様のSAT721系電車を導入する予定であり、11月13日～14日にかけて、SAT721系（2連×3編成）の甲種輸送が行われた。E721系とSAT721系はそれぞれ車体・車内のカラーリングが異なる。全車川崎重工業製。
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