もしもし券売機Kaeruくん
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
中立的な観点:この記事は、中立的な観点に基づく疑問が提出されているか、あるいは議論中です。そのため、偏った観点によって記事が構成されている可能性があります。詳しくは、この記事のノートを参照してください。 |
もしもし券売機Kaeruくん(もしもしけんばいきかえるくん、愛称:Kaeruくん)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)の特別急行券や長距離乗車券などの券売機の一つである。
目次 |
[編集] 概要
盛岡拠点センター(ジャスター委託)のオペレーターと通信回線で通話しながら指定券や定期券を購入する方式で、有人のみどりの窓口を閉鎖してその代替として設置される。
既に実用化されている新幹線などの特急券・指定券の自動券売機と異なり、学生割引などの各種割引制度を受ける場合の証明書を撮影するカメラ(画像では機械の右にある読み取り台)もあり、有人のみどりの窓口とほぼ同様の商品の購入が可能である。なお、東京近郊区間内に設置されている駅ではSuica定期券の発売も行っているため、読み取り台の下にはさらにSuica定期券の発券口も設置されている。
原理としては、同様に通信回線で遠隔地のセンターと通信しながら申し込み契約を行う、消費者金融の自動契約機を、乗車券類の受付・販売に応用したものといえる。
[編集] 歴史
2005年(平成17年)3月25日、青梅線の西立川駅・東中神駅・中神駅・福生駅・羽村駅・小作駅・東青梅駅に先行導入された。この時点では八王子支社内にオペレーションセンターを設けていた。
その後2006年(平成18年)春には八王子・高崎・水戸・千葉・秋田支社の一部の駅に導入された。この時にオペレーションセンターを八王子支社内から盛岡支社(ジャスター)に移管された。今後も、東北や甲信越地方を中心に導入駅を拡大する事が予想される。2006年現在は東京・横浜・大宮・仙台・盛岡・新潟・長野支社では導入していない。この中でも、東京・横浜・大宮支社の都市部の駅は、本機ではなく指定席券売機を導入する傾向にある。
[編集] メリットとデメリット
[編集] メリット
- 駅員を減らし、効率化が図れる。これにより、2~3人程度の削減が見込めるという。導入目的として、いわゆる「団塊の世代」の定年による大量退職への対応があるといわれている。また地方支社の余剰要員を有効活用という意味もある。
- 営業時間が長くなるケースが多い。
- 指定席券売機よりも多種の乗車券類を取り扱っており、証明書が必要な割引乗車券類も発行できる。
[編集] デメリット
- 2006年時点では、各駅の対応を盛岡拠点センター1箇所で対応しているため、受付開始から発券までの時間が長くなることがある。また、通学証明書や障害者手帳などの提示の際、確認に時間がかかっている。
- 機械類の操作に慣れていない人には使いにくい。説明要員としての駅員がついている駅もある。
- オペレータとの対話が音声のみのため、応答がうまくいっているかどうか、安心感が得られない。また、声が盗み聞きされるのではないかと不安に感じる人もいる。
- 窓口で販売してきた券の一部(イベント券など)が取り扱えない。
- 駅の合理化が、地域の地盤沈下につながると恐れる自治体がある。
- 一部の駅では休止時間がある為、特に飛び込みで指定席を利用しようとする場合、休止時間と重なると利用出来ない。
- 観光記念にマルス端末発行の入場券などを購入しようとしても出来ない。そのため、券売機発行の入場券を購入せざるを得ない。通常の券売機発行の乗車券類はマルス端末の熱転写式印字とは違い、退色しやすい感熱式印字のため保存には向かず、ファンのみならず一般の人からも不満の声が挙がっている。