コンベルソ
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コンベルソ(Converso)はユダヤ教からカトリックへの改宗者を指すスペイン語である。
15世紀にスペインがイスラム教徒から国土を取り戻そうとする国土回復運動(レコンキスタ)が進み、イスラム王国に協力したとされたユダヤ教徒を弾圧した。一部はキリスト教に改宗し、コンベルソと呼ばれた。 1480年以降、スペインで異端審問が強化されると、表面的な改宗に留まったなどという理由で異端として告発されたコンベルソが続出した。(スペイン異端審問)
グラナダが陥落した1492年、改宗を拒否したユダヤ人はスペインを追放され、多数が地中海周辺の都市に移住した。当時のローマ教皇はスペイン出身で悪名高いボルジャ家のアレクサンデル6世であるが、ローマにユダヤ人を受け入れた。商業に携わっていた多くのユダヤ人が追放されたため、後にスペインが衰退する遠因にもなったといわれる。
ユダヤ教からの改宗者も安穏ではなく、異端とみなされると告発され、火刑に処せられた者も多数に上る。コンベルソの中にも異端審問の先頭に立った人物がいるという。たとえば初代大審問官のトマス・デ・トルケマーダはコンベルソだったという説がある。
[編集] 主なコンベルソ系の人物
- イサーク・アブラバネル - イサベルの財政顧問官
- フワン・カブレーロ - イサベルの財政顧問官
- ラファエル・カンシノス・アセンス - スペインの詩人。コンベルソの家系を自称。
- クリストファー・コロンブス - 航海者。コンベルソの家系だったという説がある。新大陸を発見しようとしたのは、スペインで迫害されているユダヤ教徒のために新天地を探そうとしていたためだともいわれている。
- ジョルジェ・サンパイオ - ポルトガル大統領。
- アルフォンソ・デ・カバリェーリャ - アラゴンの財政有力者。コロンブスの航海に出費。
- ガブリエル・サンチェス - アラゴンの財政有力者。コロンブスの航海に出費。
- ルイス・デ・アルメイダ - 医師。日本に渡って西洋医学の普及に尽力し、ハンセン病患者の治療にあたる。
- ルイス・デ・サンタンヘル - フェルナンド国王の財務長官。コロンブスの航海に出費。
- ミゲル・デ・セルバンテス - 作家、『ドン・キホーテ』の作者。父は外科医であり、セルバンテスは徴税人をしていた時期があった。これらの職はコンベルソが就くことが多かったため、セルバンテスの家系もコンベルソではないかという説もある。
- ディエゴ・デ・デーサ - ドミニコ会士。セビーリャ大司教。
- バルトロメ・デ・ラス・カサス - 司祭。新大陸でのスペイン人の暴虐を告発。
- フェルナンド・デ・ロハス (Fernando de Rojas 1465年頃-1541年)コンベルソの作家。代表作に『セレスティーナ』。
- フランシスコ・フランコ - スペイン総統。祖母がコンベルソの家系の出身。
- ディエゴ・ライネス (Diego Lainez(Laynez) 1515年-1565年)コンベルソ。イエズス会第二代総会長。
- オリバーレス伯爵 -3代目オリバーレス伯爵ガスパール・デ・グスマンはコンベルソの血を引いていた。
[編集] 関連項目
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