ゾイド
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ゾイド (ZOIDS) は、タカラトミー(旧トミー)から販売されている玩具シリーズ。1/72スケールという設定の恐竜や動物を模した組み立てキットで、ゼンマイ動力や電動モーターによる歩行ギミックとストーリー性のある商品展開が特徴。また、本シリーズを元にテレビアニメやゲームも制作されている。
ZOIDSという名称は、「動物のような人工生物」を意味する「ZOIC ANDROIDS」から来ている造語である。
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[編集] 歴史
1981年、ゾイドはアクショントイシリーズ「ZOIDS」として米国市場で発売され、ロサンゼルスを基地としたトミーコーポレーション向けにトミー(現タカラトミー)が製造輸出したTyrannazoid Terrazoid Protozoid (Tomy, Japan, 1981)の3体が初のゾイドである。
日本国内においてのゾイドの前身は1982年に日本で発売された「メカボニカシリーズ」である。工作キットのような位置づけの商品としてゼンマイ駆動のメカギラス・メカファントス・メカトロスの3体(後のガリウス・エレファンタス・グライドラー)が発売されたが、その売れ行きは芳しくなかった。
日本市場での不振とは逆に海外では一定の成功を収めた。これを受け日本でもアメリカ向けに合わせた商品展開に変更、タイトルも「メカ生体ZOIDS」と改め、1983年5月に発売を開始した、さらに店頭展示を念頭に置いた電動モーター搭載の大型キット・ビガザウロをラインナップに加えた同シリーズは前年の不振を払拭することに成功し、翌年にはシリーズの象徴とも言うべきゾイドゴジュラスや帝国側ゾイドも発売され、ゾイド星におけるヘリック共和国とゼネバス帝国の対立を描いたバトルストーリーと相まって一気に人気商品となった。その後も新勢力であるガイロス帝国(暗黒軍)の登場やゾイド24を始めとするバリエーションの派生、ファミリーコンピュータ用ゲームソフトの発売もされたが、1990年11月に発売されたデスキャットを最後にゾイドシリーズは一度終焉を迎え、人型電動歩行キット「装甲巨神Zナイト(ズィー・ナイト)」シリーズに引き継がれた。
1984年にはイギリスをはじめヨーロッパやオーストラリアでも販売され、日本版とは異なる背景設定がコミックの形で発表された。アメリカでも1985年に「ROBOSTRUX」として再スタートしたが、マーケティング不足により短命で終わった。1990年代後半、インターネットの普及に伴い、Web上で旧来のゾイドファンに向けたコンテンツの提供が開始され、欧米では「TECHNOZOIDS」や「ZOIDS2」が販売された。
日本でも1997年から公式サイトの設立やゲームショウといったイベントでゾイドの限定販売が行わるようになった。 1998年3月の東京ゲームショーにおいて少量再生産されたダークホーンが販売された。この時の残りの品はその後には改造コンテストの景品用などに小売店に配布された。1998年10月には韓国からZOIDS2をトミー側が買い戻して東京ゲームショーに置いて数量限定での販売が行われた。会場内では16画面によるデモムービーも放映、またその最後に「1999年何かが起こる」と発表され、ファンの期待を膨らませた。
こうした下準備を経て、1999年8月、ゾイドは新シリーズとして再スタートし、9月からは毎日放送によるテレビアニメも放映された。当初のラインナップは旧シリーズのキットの再販だったがジェノザウラー、ブレードライガーを皮切りに新作キットも登場するようになり、旧来のファンだけでなく新たなファン層の開拓にも成功し、アメリカやヨーロッパ、オーストラリア等でも再び商品展開が行われた。アニメ終了と共に一時下火となったがゾイドブロックスシリーズの登場などにより息を吹き返し、2003年には国内販売20周年を迎えた長期シリーズ(ただし、91~99年の停止期間を差し引きすればゾイドの展開は2003年の時点では12年に過ぎない)となった。ブロックスシリーズが成功した理由は「ゾイドとの互換性」つまり、ブロックスをゾイドの強化パーツとして取り込んだからである。
2004年からはテレビ東京によるテレビアニメの放映も再開。アメリカで先んじて放映されたアニメ『ゾイドフューザーズ』、翌2005年には完全な新作の『ゾイドジェネシス』を軸にした商品展開が行われた。そしてゾイドジェネシスが終了し、現在のところ今後のアニメシリーズについては現時点ではアニメ化の予定は発表されてない。
2006年4月からブロックスをさらに発展させた新シリーズネオブロックスが展開された。ゲームの展開は2006年にタカラトミー初でもあるオンラインゲーム「ゾイドオンラインウォーズ」が発表された。ネオブロックス共々、今後の展開が注目される。
[編集] 主な玩具シリーズ作品
[編集] 1/72スケール組み立てキット
ゾイドのメインとなるシリーズであり、大きく分けると電動モーター駆動によるキットとゼンマイ駆動のキットに2別される。さらに電動モーター駆動キットは大型キットと中型キットに分けられ(さらに超大型キットに分ける場合もある)、ゼンマイ駆動キットも中型と小型に分けられる。また、BLOXのように歩行ギミックを持たないゾイドも存在する。EZ(帝国ゾイド)RZ(共和国ゾイド)FZ(ゾイドフュザーズ関連ゾイド)GZ(ゾイドジェネシス関連ゾイド)といったようなナンバリングがされている。
ゾイドジェネシス終了後、1/72スケール組み立てキットは殆どの製品が生産休止状態(2005年まで再出荷は行われていたが、現在は行われていない)になっているため、非常に入手困難である。ちなみに過去にも少数しか生産されず入手困難になった例もある。これは当時のトミーの財政事情とゾイド新世紀スラッシュゼロ終了後、ゾイドが下火になって低迷し、生産数を絞らなければならないと言う事情があったからである。そのため、スラッシュゼロ終了直後に販売されたゾイドはのちに再出荷された製品を除けば極端に生産数が少ない。それゆえに中古の玩具を扱う業者やネットオークションなどで高価がついたり、中古の玩具を転売して利ざやを稼ごうとする人間(俗に転売屋という)が出現したりしている。
絶版となった旧シリーズ、それもゼンマイ駆動の小型ゾイドですら状態にもよるが、数千円ないし一万円以上の値がついているものもある(当時の価格は580~780円)ギル・ベイダーやキングゴジュラスなどのような大物に至っては10万円以上の値がついた事もあった。また、初の電動ゾイドであるビガザウロには22万円の値が付いたことが確認されている。
- メカボニカ
- ゾイドの前身に当たるシリーズ。不調だった為にトミーがこのラインナップに、ストーリー背景とビガザウロを加えて販売したのが最初のゾイドである。
(以下、メカボニカ名称 - ゾイド名称の順)
- メカギラス- ガリウス
- メカトロス - グライドラー
- メカファントス - エレファンタス
- ゾイドMZ
- 旧シリーズ終了後に発売されたシリーズ。実は海外で生産したゾイドをトミーメイト(現ユージン)が輸入し、スーパー等の食品売り場の玩具コーナー用に販売。グランチュラとザットンが色違いで販売された。
- RZ・EZシリーズ
- 1999年に復活したゾイドのシリーズ。全76種類(限定生産製品、店舗限定販売製品を除く)で展開は終了。タカラトミーと特約を結んだトイザラスは2005年まで再入荷を行っていたが、最近は大幅な値下げするなど不良在庫と化しているのでこれからは出入荷されないと思われる。
- サイバードライブゾイド
- 赤外線通信によるラジコンゾイド。BB弾発射機構を持ち対戦を前提としたシリーズ。また、ゲームボーイアドバンス用ソフト『機獣の戦士ヒュウ』が発売された。比較的高価(5,980円)であったためか、2種類のみの短命で終わった。
- FZシリーズ
- アニメ『ゾイドフューザーズ』の放映に合わせて販売されたシリーズ。基本的には従来のゾイドやカラーバリエーションで構成されているが、アニメの設定にあわせ合体用パーツなどが追加されたものもある。ゾイドジェネシスの展開により、全22種類で生産終了(限定生産販売製品を除く)
- GZシリーズ
- アニメ『ゾイドジェネシス』の放映に合わせて販売されたシリーズ。アニメ用に新規開発された商品と従来の商品のカラーバリエーションの両方で構成されている。本来、レドラーがこのシリーズでも発売されるはずだったが、発売中止となりZキャンペーンの賞品として配布された。アニメ終了とネオブロックスシリーズの展開により全15種類で生産終了 (店舗限定販売製品を除く)
- バイオゾイド
- 詳細はバイオゾイド参照。
- アタックゾイド
- 詳細はアタックゾイド参照。
[編集] 24(ツーフォー)シリーズ
詳細は24ゾイドを参照。
[編集] ゾイドブロックス
詳細はゾイドブロックスを参照。
[編集] ゾイド関連商品
- ゾイドコレクション
- ユージンから発売されたノンスケールのカプセルトイ。ゾイド関連商品としては珍しく息の長いシリーズで11弾までリリースされた。6弾以降、シークレットが装甲巨神Zナイトになっている。ちなみに第6弾Zナイト 第7弾マリンカイザー 第8弾ゼロス 第9弾鎧武(ガイム)第10弾イーグルヘッド 第11弾フレイムソルである。
- ゾイドコレクションDX
- ゾイドコレクションと連動した移動要塞シリーズ。ホエールキング、ホバーカーゴ、ドラグーンネストの3種類がリリースされた。
- ゾイドアートスタチュー
- ゾイドのトレーディングフィギュアシリーズ。3弾までリリースされた。販売こそトミーだが、原型製作はコトブキヤなので完成度が高くファンの評判も高い。4弾も企画されたが、これは「ゾイドアクションアートコレクション」という別シリーズでユージンが販売した。ちなみにこちらも2弾までリリースされた。なお、試作として製作されたビガザウロとベアファイターのスタチューは商品化されなかった。
- ゾイドヘッドコレクション
- ゾイドの頭部を精巧に作り上げたトレーディングフュギュアシリーズ。13種類リリースされた。
- ゾイコロ
- ゾイドをSD化したチョロQ。旧シリーズ時代では14種類リリースされた。1999年のゾイド復活に合わせて復刻の予定があったが、実現しなかった。
- ゾイドクイックキット
- 組立てを簡略化されたシリーズ。組み立てを簡略しすぎたため、わずか3種類のみの短命に終わった。
- ゼブラゾイド
- 製作はトミー、販売はゼブラ。ランナー付の組み立て式だが材質は消しゴムで、シャーペンが付属。完成品にミサイルとして装備させる。キャッチフレーズは『敵をただちに「消去」せよ! 』
(以下、形式番号 - 名称 - 型の順)
- ZK-01 - ゾリオン - サソリ型
- ZK-02 - マディオス - カマキリ型
- ZK-03 - タランドス - クワガタ型
- ガタローガム
- カバヤから発売された食玩。時代劇風のコミカルな二頭身キャラにアレンジされたゾイドの組み立てモデルが付属。ゼンマイで歩く機能付き。
主な種類
- ウル殿(ウルトラザウルスがモチーフ)
- アイアン弁慶(アイアンコングがモチーフ)
- シールド銭形(シールドライガーがモチーフ)
- サーベル才蔵(サーベルタイガーがモチーフ)
[編集] アニメ
- ゾイド -ZOIDS-(原作となった上山道郎作の漫画版のタイトルは『機獣新世紀・ZOIDS』)
- ゾイド新世紀スラッシュゼロ
- ゾイドフューザーズ
- ゾイドジェネシス
[編集] 漫画
[編集] 雑誌連載
- ゾイド創世記(青年のジョー2話分と少年のジョー4話分)
- 作者・おちよしひこ(現・越智義彦)
- 特攻!! ゾイド少年隊(コミック未掲載有り)
- 作者・青木たかお
- 機獣新世紀・ZOIDS
- 作者・上山道郎
- ZOIDSバトルカード戦士コマンダーTERU
- 作者・溝渕誠
- ZOIDS惑星Zi
- 作者・塩崎雄二
- 鉄魂ZOIDS核闘技
- 作者・溝渕誠
[編集] Webコミック
- ZOIDS Web Comic バックスVSマヤ編
- ZOIDS妄想戦記
- ZOIDS妄想戦記2
[編集] ゲーム
[編集] コンピュータゲーム
特に注記の無い限りトミー(現タカラトミー)発売(ただし、開発元は別メーカーの場合がある)
- ゾイド-中央大陸の戦い-(東芝EMI)
- ゾイド2 ゼネバスの逆襲(東芝EMI)
- ZOIDS黙示録
- ゾイド伝説
- ZOIDS帝国VS共和国~メカ生体の遺伝子
- ZOIDS2ヘリック共和国VSガイロス帝国
- 機獣新世紀ゾイドZOIDS邪神復活!~ジェノブレイカー編~
- ZOIDS~白銀の獣機神ライガーゼロ~
- ゾイド・バトルカードゲーム「西方大陸戦記」
- ZOIDS SAGA(ゾイドサーガ)シリーズ(販売はトミー、開発は翔泳社)
- ZOIDS VS.(ゾイドバーサス)シリーズ(販売はトミー、開発は翔泳社)
- サイバードライブゾイド~機獣の戦士ヒュウ
- ZOIDS STRUGGLE(販売はトミー、開発は8ing)
- ゾイドインフィニティ シリーズ(タイトーが開発したアーケード版のゲーム。のちに翔泳社が家庭用に移植し、トミーが販売)
- ゾイド・タクティクス(販売はトミー、開発元は翔泳社)
- ゾイド フルメタルクラッシュ(販売はトミー、開発は8ing)
- ゾイドダッシュ
[編集] トレーディングカードゲーム
- ゾイド・バトルカードゲーム
- ゾイド・スクランブル
- ゾイドカードコロシアム(トレーディングカード方式のアーケードゲーム。いわゆるゾイド版ムシキング)
[編集] その他
- ゾイドジェネレイションズ -ZOIDS GENERATIONS-
- 機獣新世紀・ZOIDS EX(公式ではなく上山道郎による同人コミック)
[編集] 海外展開
[編集] 旧海外ゾイド
年代 | 発売地域 | 販売会社 | シリーズ名称 | 特徴 |
1980年代 | ヨーロッパ(主にイギリス) | TOMY-UK製 | ZOIDS/SUPERZOIDS(UK版と呼称) | 共和国と帝国がBLUE ZOIDS・RED ZOIDSという陣営に分かれており、いくつかのゾイドの所属と色が反転している。例として赤いプテラス・黒灰のアイアンコング等。ストーリー背景に漫画が存在し、主役はBLUEはゴジュラス、REDはレッドホーン。後半にゾイド統一を目指す赤いサラマンダーと生き残りのゾイド星人の立てこもる基地に司令ゾイドとして黒と灰色のアイアンコング、このシリーズでしか見られないオリジナルゾイド、POWER ZOIDS(タンク、サーペント)が存在する。 |
1984~1985年 | アメリカ | TOMY-UK製 | ROBOSTRUX | 薄い青・緑を貴重としたカラーリングが特徴。ストーリーは特に無く、マーケティング不足で比較的短命に終わった。 |
1991~1995年 | ヨーロッパ(主にイギリス) | TOMY-UK製 | ZOIDS2 | メッキと豪華な模様を取り入れたシリーズ。ストーリーは特に無い。一部が1998年10月の東京ゲームショーでテスト販売された。 |
1994年~1995年 | 北米 | Kenner製 | TECHNO ZOIDS | 白・メッキを基調としたカラーリングのシリーズ。ストーリーは特に無い。一部ZOIDS2と同一ものがある。他の海外ゾイドには存在しないオルディオス・バトルクーガー・ジークドーベル・マッドサンダーなどが存在する珍しいシリーズ。元々、白青赤のトリコロールカラーが基調のオルディオスは黒に変更され、「イヴィルペガサス」と言う名で発売されていて、一部でかなりの人気がある。 |
[編集] 現行海外ゾイド
- ハスブロ版
- 米大手玩具名ーカーのハスブロ社から発売されているシリーズ。海外放映された『ゾイド新世紀スラッシュゼロ』・『ゾイドフューザーズ』に登場するゾイドが主だが、日本未販売のオリジナルゾイドや未再販のバトルクーガーを発売している。その他日本版とカラーリングが違っていたり日本未販売のクリア(ホロテック)ゾイドも販売している。
- アジア限定版
- 台湾や中国等のアジア圏でトミーより発売されているゾイド。カノンダイバー深海仕様・ブレードライガー森林・夜間戦闘仕様の2種類がある。他にコマンドウルフやサイカーチス等のメッキ版も確認されている。
[編集] ゾイドの評価
[編集] 人気の要因
ゾイドの魅力・人気となった要因としては、以下のものが挙げられている。
- 様々な動物や恐竜などをモチーフにし、それらをメカに置き換えたデザイン。機動戦士ガンダムなどのロボット・メカキャラクターには見られない点。
- 接着剤を使わないスナップフィットキットで簡単に組み立てられる。接合部にゴムキャップを使う点も斬新。
- ゼンマイまたはモーターを動力にクランクシャフトやカムなどを利用したリアルな動きと斬新なギミック。
- 近未来SFの世界観と舞台背景。
あまり知られてないが、これらはこち亀(45巻、101ページ)においても評価された。作中で両津勘吉は「動きの楽しさ、オモチャの基本姿勢に則った傑作」と評している。 なお、ゾイドのストーリーはヘリック共和国とゼネバス帝国との争いが描かれたものである。帝国=悪というイメージから、後者は敵役とされたが、こちらのファンも多く存在する。
[編集] 歴史の空白
1990年に一旦終了しているゾイドに関して、インターネット上のファンページなどでは以下のような意見が挙げられている。
- 高価格化 - 当初、580円の小型のゼンマイで動くキットから始まったゾイドは徐々に電動化がなされ、1989年ごろにはほぼ全てが電動タイプとなった。最高価格はキングゴジュラスの7,980円である。ゼンマイで動くゾイドは1,000円のカノンフォートが最後で最低価格も1,300円となっていた。
- 次々に「最強」ゾイドが送り込まれたこと - ウルトラザウルス以来、敵の最強ゾイドを倒すため、さらに強いゾイドを作られ・・・ということを繰り返したため。その究極の産物がキングゴジュラス(開発者の言葉を借りるなら「ゾイドの集大成」)である。
- 規格統一に伴う没個性化 - 部品の共通化及び小型・中型・大型の3種に分類する意図から、生産の合理化が図られた。それがモチーフの偏りを招き、没個性化に繋がった。
- アイディアの枯渇 - 後期のゾイドには個性が失われている。デザインもメッキパーツを使用した派手な装飾・カラーリングが用いられている。
[編集] 新展開と賛否両論
2005年以降の新展開においても、上記の意見の他、賛否両論がある。
- 半完成品の登場 - プラモデルの組み立てが出来ない低年齢層に対する配慮から生まれたムラサメライガーなどの半完成品の登場で「組み立てる工程」が失われた(以前の大部分のゾイドについては接合部がゴムキャップで留めてあり分解は容易である)そのため、「ゾイドの新機軸」との肯定派と「ゾイドとは別物」との否定派に分かれることとなった。なお、同様に新機軸と言われたTFゾイドやバイオゾイドなどの亜流ゾイドは短命に終わっている。
- 公式設定の曖昧さ - ゾイドの正史と言えるゾイドバトルストーリーの展開終了後、ホビージャパンや電撃ホビーマガジンのような雑誌企画によるバトルストーリーとは無関係の独自展開が行われている。これは「意図的に設定を不明瞭にし、ユーザー側が自由に想像を膨らませて楽しめるようにという配慮」(ホビージャパン2004年12月号、ゾイド担当者のインタビュー記事より)の結果である。なお、小学館が発行したゾイドに関する資料・関連書籍は「ゾイドバトルストーリー」や「ゾイドファンブック」などがあるが、いずれも絶版となっており入手困難である。
現在のゾイドはネオブロックスという「組み替えによる改造」に力を入れているが、従来の路線からの変更はファンの間で賛否両論となっている。 また、コトブキヤからも1/72スケールプラモデルとしての販売が行われる。
[編集] 類似性
「ゴジュラス」や「モルガ」などのネーミングや、姿が酷似したキャラクターが存在することから、「ゴジラ」との類似性を指摘されている。 また、そのSF的世界観からか、「機動戦士ガンダム」との類似性も指摘されているが、MSが宇宙で活動するなど、違いもある。 ゾイドのコクピットはキャノピ-のため、コンバットアーマーとの類似性も指摘されているが、ガラス張りでないゾイドもおり、ラウンドフェイサーなどは丸いキャノピーなど、共通点は少ない。