大英帝国勲章
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大英帝国勲章(だいえいていこくくんしょう、Order of the British Empire)は、イギリス(英国)の勲章の1つ。最も新しく、最も広範囲に与えられ、最も受勲数の多い勲章である。
1917年にイギリス国王ジョージ5世が創設した。それまでの勲章は、政治家、軍人、役人などが主な対象で、通常の市民に与えられることは少なかったため、功績の対象を経済人、文化人、芸能人、スポーツ選手や社会奉仕活動等と広範囲にした勲章を新たに創設したものである。このため、創設時は一番低い勲章と見られていたが、今日では最も良く知られた勲章となっている。現在、有名人がもらっている勲章は、ほとんどがこれである(例えば、ビル・ゲイツ、ポール・マッカートニー、アレックス・ファーガソン、ジョナサン・アイブ、ブライアン・メイ)。
勲章のモットーは「神と帝国のために」である。
勲章には次のランクがある。
- ナイト・グランドクロス(GBE)
- ナイト・コマンダー(KBE/DBE)
- コマンダー(CBE)
- オフィサー(OBE)
- メンバー(MBE)
受勲者は名前の後に、ランクを示す頭文字(KBE等)をつける事ができる。
名称に「ナイト」が含まれる上位の2つがいわゆる「ナイト爵」の一種であり、男性であればサー、女性であればデイムの敬称を許される。上で述べたような叙勲者の傾向に関する理由から、日本語でしばしばイギリス王室から「サーの称号を授与」「ナイトに叙任」などと紹介されているものは、多くがこの大英帝国勲章のナイトのいずれかを与えられたケースである。
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[編集] 主な日本人受勲者
[編集] KBE
- 有吉義弥 (日本郵船会長)
- 池田芳蔵 (三井物産会長)(1981)
- 平岩外四 (東京電力会長)(1987)
- 盛田昭夫 (ソニー会長)(1992)
- 千野宜時 (大和証券名誉会長)(1992)
- 佐波正一 (東芝相談役)(1993)
- 豊田章一郎 (トヨタ自動車会長)(1995)
- 大庭浩 (川崎重工社長)(1996)
- 関本忠弘 (NEC会長)(1996)
- 松尾泰一郎 (丸紅相談役)(1996)
- 松下正治 (松下電器産業会長)(1997)
[編集] CBE
- 福光尚次 (阪急百貨店会長)(1993)
- 加藤隆一 (東海銀行会長)(1996)
- 山本正 (日本国際交流センター理事長)(1998)
- 鳴戸道郎 (富士通顧問)(2001)
- 諸橋晋六 (三菱商事前会長)(2001)
- 蜷川幸雄 (演出家)(2002)
- 堀威夫 (ホリプロ会長)(2003)
- 森稔 (森ビル社長)(2003)
[編集] OBE
- 宮井仁之助 (四日市石油副社長)(1982)
- 安西浩 (東京ガス会長)(1982)
- 吉田忠雄 (YKK社長)(1983)後にCBEも受勲。
- 飯田新一 (高島屋社長)(1983)
- 松岡俊治 (イギリス九州松下電器社長)(1987)
- 日高正博 (フジロック主催者)(2004)