朽葉
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16進表記 | #896A45 |
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RGB | (145, 115, 71) |
CMYK | (36, 46, 71, 11) |
HSV | (36°, 51%, 57%) |
マンセル値 | - |
朽葉(くちば)とは、日本の古い色の名前の一つ。平安文学では黄赤系統だが、江戸時代以降は褐色系統(ラセット・ブラウン)にも同名の色がある。
朽葉は、下のような色をしている。
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[編集] 平安の朽葉
有職故実に重ねの色目の一つとして、表が黄朽葉、裏が朽葉の「花山吹」がある。ヤマブキの花は鮮やかな黄色なので、腐った植物を連想させる「朽葉」という名称は不適当にも思えるが、平安貴族の彩度が高い色、赤系統の色に対する偏愛から考えると文学作品や有職故実書におびただしく登場する「朽葉」は、先の色目の例からも鮮やかな黄色系統の色と考えて差し支えないだろう。この「朽ち葉」とは腐った葉の色というより、元々奈良時代にはイチョウなどの黄葉を指した「もみじ」が、カエデなどの紅葉に使われるようになったので、混乱を避けて落ち葉を意味する「朽ち葉」の名をとったという経緯が考えられるため、単に黄葉の色と取るほうがいいだろう。
平安時代の貴族は朽葉色の陽光のような明るい黄赤を非常に好み、朽葉には黄色味が強い「黄朽葉」、赤色味の強い「赤朽葉」、青みの残る落ち葉を模した緑色系統の「青朽葉」などの派生が「朽葉四十八色」と言われるほど存在する。このうち青朽葉以外はみなクチナシとベニバナを重ね染めしたもので染料の配合のみ変えて染めた。
重ねの色目では「朽葉色の襲」は表が朽葉色で裏が黄色、「赤朽葉」が表が赤朽葉、裏が黄色、「青朽葉」が表が青朽葉、裏が黄朽葉ですべて秋に着る衣装に用いるとされた。
[編集] 黄枯茶
時代が下って、江戸時代の染色に関する文献の中に、黄色に染めた布の上に薄い藍を重ねて染める「黄枯茶」という色の別名として「朽葉」が登場する。日本永代蔵にもこちらの「朽葉」が登場しており、どうやら当時は女性の着物の地色として比較的よく使われていたらしい。この緑褐色や、現在の朽葉色は単に「朽葉」という名から連想されたもので、平安の黄赤系の「朽葉」とは別系統の茶褐色である。