東京モノレール100形電車
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100形電車は、東京モノレールがかつて保有していた電車。本稿では同系の200形・300形・350形についても記述する。
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[編集] 概要
1964年(昭和39年)9月の開業に合わせて登場した。日本国内におけるアルウェーグ式の事例では名鉄ラインパークモノレール線に次ぐ、2例目。後述する4車種を組み合わせた3両を1ユニットとした編成で、1~2ユニットを連結した3~6両で運転された。制御装置は日立MMC、制動装置はHSC-D、1ユニット当り130kWモータ4個で最高運転速度は100km/h。車体はアルミ製で、扉は片開き2扉、車端部は運転台と戸袋窓、扉間に3つの大き目の窓が並ぶ車体形状である。室内は前面展望を考慮した開放式の運転台で、車輪上部は背中合わせのロングシート、ドア間は新幹線普通車と同様の片側2人掛け・3人掛けの転換クロスシートであった。登場時はクリーム・水色・濃青の塗色であったが、後に赤・白・灰に変更された。通風装置はファンデリアで、冷房は搭載していない。
[編集] 車種
[編集] 100形
貫通式の丸妻を持つ先頭車。全長10.8mの2軸車で、中間に200形を挟んだ3両で編成された。中間連結側は全断面の幌で結ばれる。定員は80名。
[編集] 200形
中間車。全長8.8mの2軸車で、100形・300形・350形に挟まれた3両で編成された。100形の運転台部分を取り除いた形状である。定員は80名。
[編集] 300形
流線型の先頭車。全長10.8mの2軸車で、中間に200形を挟んで350形を連結した3両で、300形+200形+350形または350形+200形+300形で編成された。100形同様に貫通扉を持つが、流線型のため中間には組み込まれない。車体の形状は100形の正面を流線型にした形状。定員は80名。
[編集] 350形
中間車。全長10.1mの2軸車で、300形の編成の200形を挟んだ反対側に連結された。100形の運転台部分を客室に変更した形状である。定員は89名。
[編集] 製造
1964年から全車が日立製作所で製造された。製造両数は100形14両、200形11両、300形4両、350形4両。
[編集] 廃車
前述の通り2軸車であるため、輸送力が極端に小さかった。老朽化も相重なり、500形や600形といった大型ボギー車の登場により1973年(昭和48年)から廃車が進み、1978年(昭和53年)3月までに全車廃車された。
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