毛利豊元
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
毛利 豊元(もうり とよもと、文安元年(1444年) - 文明8年5月28日(1476年6月19日))は室町時代の武将で、安芸国の国人毛利氏当主。毛利煕元の嫡子。子に毛利弘元・毛利元鎮。
備後守護山名是豊の摩下として、河内・紀伊を転戦した。応仁の乱では山名是豊が東軍であったため、豊元も東軍に属し、京都で戦乱の日々を送った。しかし東軍側の毛利氏への措置に不満を抱いた豊元は1471年、帰国すると西軍側の有力大名の大内政弘に味方し、所領を取り返した。
東軍支援の徳政一揆を鎮圧し、また大内氏の安芸支配の本拠鏡山城を包囲した東軍を追い払うなど、大内氏の安芸への勢力伸張に貢献することとなる。この戦功により大内政弘から西条盆地の一部を所領として与えられた。また備後国では西軍の山名政豊を助け、東軍方の山名是豊の軍勢と激闘を繰り広げ、これを撃退し、世羅台地の一部を獲得した。
毛利氏の勢力拡大に尽力した豊元であったが、1476年、33歳の若さにして病没した。