源光行
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源 光行（みなもと の みつゆき、長寛元年（1163年） - 寛元2年2月17日（1244年3月27日））は、鎌倉時代初期の政治家・文学者・歌人である。
目次 |
[編集] 経歴
1183年に京にいた光行は、平家方であった父の源光季の謝罪と助命嘆願のため、鎌倉に下向し、叔父の源季貞の助命を嘆願していた従兄弟の源宗季と共に源頼朝に助命を願った。
その結果は定かではないが、頼朝にその才能を愛されて、そのブレーンとなり、鎌倉幕府が成立すると、政所の初代別当となり、朝廷と幕府との関係を円滑に運ぶ為に、鎌倉・京都間を往復した。
一方で、幕府の高官でありながら、朝廷からも河内守、大和守に任命され、結果として後の承久の乱の際に去就を迷い、後鳥羽上皇方に従ってしまったが、この際も、その才能を惜しんだ人々の助命嘆願のおかげで、重刑を免れた。
源氏物語の研究者で源氏物語の注釈書であるいわゆる「河内本」の著者。
北条泰時の命で和歌所・学問所などを設置した。
『若宮社歌合』（1191年3月3日）の企画者とされており、史料には「前大和守従五位上源朝臣光行」と記載されていることから、二十歳代で大和守になっていたことがわかる。
[編集] 系譜
諸説あるが有力なものを紹介する。
[編集] 家族
- 父：豊前守源光季（平安後期の政治家・歌人・文学者）。
- 叔父：大夫判官源季貞（平安末期の政治家・歌人・平家の侍大将）。
- 子：河内守源親行（鎌倉中期の文学者・政治家・歌人）。
- 子：素寂（「紫明抄」の著者）。
[編集] 著作リスト
- 『百詠和歌』-1204年 漢詩を題材にした和歌を収録した書。
- 『海道記』 - 1223年 紀行文。
- 『東関紀行』 - 1242年 紀行文・回顧録。
- 『蒙求和歌』 - 不明 和歌に関する書。
- 『新楽府和歌』
[編集] 代表的な歌
- あぢきなくいはで心を盡すかなつゝむ人めも人の爲かは（千載和歌集）
- こひ志なむ泪のはてや渡川ふかき流れとならむとすらむ（千載和歌集）
- 心ある人のみ秋の月を見ばなにをうき身のおもひでにせむ（新古今和歌集）
- 袖振りし天津乙女の羽衣の面影にたつ跡の白波（海道記・光行の作といわれる）
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