線路閉鎖
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
線路閉鎖(せんろへいさ)(線閉:せんぺい)とは、鉄道用語のひとつ。一定の区間(区間の境目は停車場または軌道回路)及び時間に限り、その区間の入口にあたる信号機を停止現示(赤)にすること等により、列車を進入させないようにすること。道路で言うと、工事作業などによる、ある区間の通行止めと同じ。
鉄道において、線路を保守したりレール等部品を交換したりするとき、線路内に入って作業せざるを得ない。これら線路内における作業は、列車通過後次の列車が通過するまでの間(列車間合)に行われることが多いが、列車ダイヤが乱れたりすると作業区間の通過時刻が混乱し、来ないはずの列車が来て事故が起こるという事態になりかねない。よって、作業をしている区間に誤って列車が入って来ないようにするための措置として、線路閉鎖という考えが生まれた。
軌道回路で検知できない保守車両(モーターカーや軌道自転車など)で、作業(軌道整備や除雪等)するときも線路閉鎖を行う。
線路閉鎖は、列車運行を強制的に制限するため、保守や工事の場合は通常昼間には実施されず、夜間(深夜)に終列車(終電)の運転が終わってから、早朝の初列車(初電)の運転開始までの間に実施されることが多い。ただし、路線によっては、予告した上で日中の10時から15時頃に列車を運休して保線作業を行う場合もある。(並行路線がある場合や、地方などで日中の利用客が少なく、バスでの代行輸送が可能な場合)
線路切換等(立体交差化や駅構内のプラットホーム増設などの工事などに伴うものが多い)の大規模な作業の場合は、終電から初電までの時間では足りないため、必要な時間帯(深夜の終電前や翌早朝の初電以後にかかる)の列車を運休として線路閉鎖を実施することがある。また、除雪のための線路閉鎖は昼間でも行われる。
[編集] 関連項目
カテゴリ: 鉄道関連のスタブ項目 | 鉄道運転業務