倫理学
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倫理学 (ethics)あるいは道徳哲学(moral philosophy) は、一般に社会的ルール(規範)や道徳判断・道徳的価値(善い、悪い、正しい、正しくない)に関する学である。 法哲学・政治哲学もルールや価値をその研究の対象として持つが、こちらは国家的レヴェルでのルール・価値(法や正義)を論ずる事となる。
これら二つの学問分野が全く別個に扱われるようになったのは比較的最近である。
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[編集] 倫理学の一般的区分
倫理学はその対象に応じて大きくメタ倫理学(meta-ethics)と規範倫理学(normative ethics)とに分類する事が出来る。どの思想家がメタ倫理学者か規範倫理学者かというような事はなく、倫理学者の著作には多かれ少なかれメタ倫理的な部分と規範倫理的な部分が存在する。
[編集] メタ倫理学
詳しくはメタ倫理学を参照参照のこと。
メタ倫理学は道徳判断に含まれる概念の分析を専らにする倫理学の分野である。 20世紀に言語哲学や分析哲学の影響を受けて大いに流行した。 代表的論者として、ジョージ・エドワード・ムーアなど
[編集] 規範倫理学
規範倫理学はどのような道徳(規範)や判断が善いのか(あるいは正しいのか)を探求する倫理学の分野である。
以下は代表的な規範倫理学である
- 功利主義…ジェレミ・ベンサム、ジョン・スチュアート・ミル、R. M. ヘアなど
- 義務論…イマヌエル・カントなど
- 徳倫理学…プラトン、アリストテレス、G. E. M. アンスコム、アラスデア・マッキンタイアなど
[編集] 応用倫理学(applied ethics)
メタ倫理学や規範倫理学の成果を現代の実践的な問題に適用する倫理学の分野である。
その応用範囲に応じて、以下のような領域がある。
- 生命倫理学
- 医療倫理学
- 環境倫理学
- 経済倫理学
- 情報倫理学
- etc...
[編集] 日本倫理思想
日本に古くからある倫理的な思想・哲学を研究する倫理学の分野である。 仏教思想、儒教(朱子学・陽明学・古学)思想、神道思想、国学から物語や民話に至るまで、和辻哲郎による和辻倫理学がその源流である。新しい分野だけにこの学問のカバーする範囲はやたらに広い。
又、脳死問題など新しい倫理問題において日本人固有の倫理的判断や価値観が問題となる場面では応用倫理学とオーバーラップする部分もある。