大使館
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大使館(たいしかん)は、国交のある外国に、自国の特命全権大使を駐在させて公務を執行する役所で、領事館と共に外交使節団の公館(日本の法令用語では在外公館)と呼ばれる。
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[編集] 業務
通常、派遣された国の首都に置かれ、派遣元の国を代表して、派遣先国での外交活動の拠点となるほか、ビザの発給や、滞在先での自国民の保護といった援助などの領事サービス、広報・文化交流活動、情報収集活動などの業務を行う。
[編集] 特権・免除
大使館を含む在外公館(総領事館、領事館を除く)は、国際法(外交関係に関するウィーン条約)において外交特権を有し、その敷地は不可侵とされ、派遣された国の官憲は同意なしに立ち入ることが出来ない。また、租税などについてもすべて本国の領土と同じ扱いをうける。そのため、亡命希望者が大使館の中に逃げ込むという事件がしばしば発生する。さらに接受国は、私人による公館への侵入・破壊及び、公館の安寧・威厳の侵害を防止するために、適当なすべての措置をとる特別の義務を負っている。(同22条2)この措置には、原状回復のための措置や損害賠償義務だけではなく、事前予防の義務もふくまれている。(在テヘラン米国大使館員等人質事件)
カリブ海地域やポリネシア、アフリカなどでは1つの大使館が数か国を兼轄していることがある。
[編集] 職員
日本の大使館の場合、在外公館長たる特命全権大使を筆頭に、公使、参事官、防衛駐在官(駐在武官。この他、参事官、書記官等の名称を併有)、書記官、理事官等の外交官の他、派遣員(財団法人国際交流サービス協会が派遣するもの)、専門調査員、現地職員(事務職員、窓口係員、警備員、大使公邸管理人等)で構成される(この外、該当国で語学等の研修を行なっている入省間もない外交官補(在外研修員)がいる)。小さな国に派遣される大使館では、大使以下外交官が数人しかいないところもある。逆に大きな国や国際機関には、大使が複数いるところもある。
[編集] 駐日外国大使館
[編集] 主な国の駐日大使館の所在地
- メキシコ合衆国大使館
- グレートブリテン及び北部アイルランド連合王国(イギリス)大使館
- アメリカ合衆国大使館
- イタリア大使館
- インド大使館
- オーストラリア大使館
- 東京都港区三田2丁目
- カナダ大使館
- 東京都港区赤坂7丁目
- 赤坂御用地の、高円宮邸の道路を挟んだ向かいに位置する。
- 東京都港区赤坂7丁目
- 大韓民国大使館
- 中華人民共和国大使館
- 東京都港区元麻布3丁目
- すぐ近くに麻布中学校・高等学校がある。
- 東京都港区元麻布3丁目
- ドイツ連邦大使館
- 東京都港区南麻布4丁目
- 有栖川宮記念公園に隣接。近隣にはフランス大使館。
- 東京都港区南麻布4丁目
- ブラジル大使館
- 東京都港区北青山2丁目
- フランス大使館
- 東京都港区南麻布4丁目
- ロシア連邦大使館
- 東京都港区麻布台2丁目
- 近隣に東京タワーがある。
- 東京都港区麻布台2丁目
- フィリピン共和国大使館
- 東京都港区六本木5丁目
- 近隣に東洋英和女学院中学部・高等部や六本木ヒルズがある。
- 東京都港区六本木5丁目
[編集] 駐日大使館が無い国
以下の国については、日本国内に大使館が存在しない。
[編集] 国交のない国
- 朝鮮民主主義人民共和国
- 中華民国
- 中華民国に関しては実質的な大使館として台北駐日経済文化代表処が存在する
- 東京都港区白金台5丁目
- ニウエ
- クック諸島
[編集] 大使が兼轄の国
以下の各国は兼轄であり日本国内に大使館(実館)は無い。(2006年現在)
[編集] 大使館を開設していない国
以下の各国は日本と国交はあるものの、日本に大使館を開設していない(2006年現在。領事館がある場合がある。)
[編集] その他
ベリーズは、2006年現在大使館を開設しているものの、大使は本国に常駐しており、日本には臨時代理大使が派遣されている。
[編集] 参考文献
大使館なんかいらない!(久家義之 幻冬舎 ISBN 4344000617)外務省医務官(在外公館付医師)だった著者がその実態について暴露。