三菱自動車工業
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種類 | 株式会社 |
市場情報 | |
略称 | 三菱自,三菱自動車,三菱自工,三菱 |
本社所在地 | 東京都港区港南二丁目16番4号 |
電話番号 | 03-6719-2111 |
設立 | 1970年4月22日 |
業種 | 輸送用機器 |
事業内容 | 自動車製造,販売 |
代表者 | 益子修 (代表取締役社長) |
資本金 | 657百万円(2006年3月現在) |
売上高 | 1,260百万円(2006年3月現在) |
総資産 | 1,045百万円(2006年3月現在) |
従業員数 | 12,109名(2006年3月現在) |
決算期 | 3月 |
主要株主 | 三菱重工業 15.8% 三菱商事 14.11% 三菱東京UFJ銀行 5.8%(2006年3月現在,共同保有の代表分を含む) |
主要子会社 | ミツビシ・モーターズ・ノース・アメリカ・インク(北米三菱自動車) ミツビシ・モーターズ・クレジット・オブ・アメリカ・インク ミツビシ・モーターズ・ヨーロッパ・ビー・ブイ 北海道三菱自動車販売 近畿三菱自動車販売他 |
外部リンク | http://www.mitsubishi-motors.co.jp |
三菱自動車工業株式会社(みつびしじどうしゃこうぎょう、MITSUBISHI MOTORS CORPORATION)は、三菱グループに属する日本の自動車製造者の一つで、1970年に三菱重工業から独立した。
三菱重工業とクライスラーとの合弁事業としてスタートし、1993年までクライスラーと資本提携していた。その後、2000年からドイツに本拠を置くダイムラー・クライスラーと資本提携関係となったが、現在は解消。技術提携関係は現在も継続されている。
2003年には、トラックやバスなど大型車事業を分社化した。(左記のブランドに関しては三菱ふそうトラック・バスを参照)
モータースポーツ事業に力を注ぎ、世界ラリー選手権(WRC)やパリ・ダカール・ラリーに参戦し、総合優勝をはじめとした好成績を多く残している。「ランサー」と「パジェロ」はあまりにも有名である。また、Jリーグ・浦和レッドダイヤモンズ(浦和レッズ)の親会社でもある。
目次 |
概要
- 自動車検査証では「三菱」と表記されるが、一般的な通称は「三菱自動車」である。「三菱自工」と略することもある(例・水島臨海鉄道の三菱自工前駅)。
- 1976年~1982年ごろまで、三菱のイニシャルであるアルファベットの“M”を模したエンブレムを付けていたが、いすゞやホンダと間違えられがちだったため1980年代~1990年代中ごろには英文社名からの略「MMC」をシンボルマークとし、スリーダイヤも消えていた時期もあったが(ふそうの中大型商業車のステアリングホイールにはちゃんとスリーダイヤが刻印されていた)、インターネットでのドメイン名「mmc.co.jp」が同じ三菱グループの三菱マテリアルに先に使われたこともあって現在MMCは欧文でのニュースリリース以外ではほとんど使われていない。(三菱ふそうバス製造ではMMCロゴが2003年頃まで窓ガラスに使われていた)
- 2000年に三菱リコール隠しが発覚。この不祥事を受けて、同社の自動車売り上げが減少した。
沿革
- 1870年 - 海運会社九十九(ツクモ)商会(後の三菱重工業)の自動車事業部門として誕生。
- 1893年2月 - 三菱合資会社を設立。
- 1917年10月 - 三菱造船として独立。
- 三菱造船神戸造船所で三菱A型乗用車製作。
- 1934年4月 - 三菱造船は三菱重工業に社名変更。
- 1950年1月 - 過度経済力集中排除法により3社に分割され、自動車事業部門は中日本重工業となる。
- 1952年 - ジープの製造を開始。
- 5月 - 中日本重工業が新三菱重工業に社名変更。
- 1959年 - 軽3輪トラックの「レオ」を発売。
- 1960年 - 戦後初の自社開発乗用車、三菱500を発売。
- 1962年 - 軽自動車ミニカ発売
- 1964年6月 - 1950年に分割された3社が再び合併し、三菱重工業となる。
- 1969年 - コルトギャランを発売。
- 1970年2月 - 三菱重工業とクライスラーが合弁事業に関する契約締結。
- 1970年6月1日 - 三菱自動車工業として独立。
- 1971年 - 北米のクライスラーチャンネルでコルトギャランが販売される。
- 1973年 - 韓国の現代自動車と技術援助契約締結。ランサーを発売。
- 1974年 - 第22回サファリラリー優勝。
- 1978年 - 乗用車の第二販売チャネルとしてカープラザ店を設立。従来の販売チャネルはギャラン店へ。
- 1981年 - 米国三菱自動車販売を設立。
- 1984年 - 三菱自動車販売を合併。
- 1985年 - アメリカ合衆国にダイヤモンド・スター・モーターズ(DSM)設立。
- 1988年 - 松任谷由実のコンサートツアーに協賛を開始。
- 1988年 - 東京・大阪・名古屋の証券取引市場第1部に株式上場。
- 1991年 - オランダ政府、スウェーデンのボルボとオランダで乗用車合弁生産契約に調印。NedCar(ネッド・カー)発足。
- 1992年 - 初代ランサーエボリューションを発売。
- 1993年 - パジェロがパリ・ダカールラリー総合優勝。
- 1994年5月 - ベトナムにプロトン等との合弁会社ビナスター・モーターズ(Vinastar Motors)を設立。
- 1996年 - GDIエンジンがRJCテクノロジー・オブ・ザ・イヤー受賞。
- 米国三菱自動車製造(MMMA)で大型のセクハラ訴訟がおこる。
- 1997年 - GDIエンジンが、日本自動車技術会賞/技術開発賞を受賞。
- 総会屋への利益供与事件を摘発
- 1998年 - ランサーエボリューションがWRC完全制覇。
- 1999年 - ボルボと資本・業務提携。
- トミ・マキネンが前人未到WRC4年連続ドライバーズチャンピオンを達成、記念としてランサーエボリューションVIトミマキネンエディションを発売
- 2000年 - 道路運送車両法違反(リコール隠し)が発覚、河添社長が辞任。本社等の強制捜査を受ける。詳しくは三菱リコール隠しを参照。
- 10月18日 - ダイムラー・クライスラーと資本・業務提携。
- 2003年 - ギャラン店とカープラザ店が統合される。
- 1月6日 - 大型車については三菱ふそうトラック・バスに事業を移管した。
- 5月6日 - 本社が品川三菱ビル(東京都港区港南)に移転。
- 2004年
- 2005年
- 1月 - 赤字が拡大したことなどから、2004年に就任した一部の取締役陣が退任し、新取締役陣が就任。
- 1月17日 - 日産自動車との包括的な事業提携。日産にeKワゴン・スポーツ(日産名:オッティ)を新たに年間3万6000台の予定で供給することを発表。同時に2社で軽自動車製造の新会社創設説も浮上したが、撤回となった。
- 1月28日 - 新経営計画「三菱自動車再生計画」を発表。三菱グループの三菱重工業、三菱商事、東京三菱銀行に増資などの追加支援を要請。これによって三菱重工の出資比率が15%を超えるために持分法適用による連結対象会社となり、同社の傘下で再建を目指すこととなった。
- 2月4日 - フランスのPSA・プジョー・シトロエングループ(PSA)に、日本で同年10月に発売されたのアウトランダーを年間3万台規模でOEM供給すると発表。
- 11月11日 - ダイムラー・クライスラーが全株式を売却。資本関係の解消。
- 12月 - 市場低迷を理由に、中型・大型セダン市場からの撤退、ギャラン、ディアマンテの国内生産・販売終了。
- 12月12日 - 三菱重工業の持分法連結会社となる。
- 12月14日 - 2006年度からWRCワークスチームの活動を経営再建に徹するため休止することを発表。
- 2006年
主な開発・生産拠点
- 乗用車技術センター(愛知県岡崎市)- 乗用車の研究・開発拠点、岡崎テストコース。
- 水島製作所(岡山県倉敷市) - 一部の乗用車、軽自動車全車種、軽自動車用パワートレインの生産。
- 名古屋製作所(愛知県岡崎市)- 乗用車の生産拠点。
- パワートレイン製作所 - 乗用車用パワートレインの設計、生産
- パジェロ製造株式会社(岐阜県加茂郡坂祝町)- パジェロなどの生産
- 十勝研究所(北海道河東郡音更町)- 新型車のテスト走行など
- 東京デザインスタジオ(東京都港区)- 本社に併設されている。かつては、東京三菱自動車販売多摩ニュータウン店(東京都多摩市)の隣に拠点を置いていたが、現在は移動に伴いデザインスタジオは閉鎖されている。
主要株主
グループ会社
主要連結対象会社
- 三菱自動車エンジニアリング
- 水菱プラスチック
- パジェロ製造
- 三菱自動車カーライフプロダクツ
- ラリーアート
- テスト&ドライブ
主要持分適用会社
- 明治ゴム化成
- 三菱オートクレジット・リース
製品
現行車種
乗用車
軽乗用車
商用車
海外専用
- ギャラン、ギャラン・グランダー、380:現行モデルのギャランは海外専売車種
- エンデバー:「プロジェクトアメリカ」第一弾
- レイダー:ダッジダコタのOEM車種。北米専用
- エクリプス:北米専用。
- チャレンジャー(パジェロスポーツ、モンテロスポーツ)
- ジンガー:台湾専用車種。中国にも投入予定
- メイブン:スズキAPVのOEM車種。インドネシア専用
- DFW(フリーカ、アドベンチャー、クダ、ジョリー):多目的車。東南アジア専用車種
- デリカL300
その他
過去の販売車種
過去の海外専用
- スペーススター:欧州専用車種
トラック・バス
三菱ふそうトラック・バスが分社する前に生産終了したもの
- ザ・グレート
- ジュピター
今後国内に発売が予定されている車種
- デリカD:5(2007年 年初)
主な技術
エンジン
キャッチフレーズ
- 選ぶのはあなたです(1973年頃)
- 技術と信頼の三菱(1974年頃)
- 安全は人と車でつくるもの
- 安全に走れ。それが一番早いのだ。
- 燃費の差は技術の差(1981年頃)
- 燃費は技術(1982年頃)
- 未来を開く技術と信頼(1983年頃)
- ふれ愛輝く(1984年頃)
- BE BEST for good days いつもベストを(1985年頃)
- いい街 いい人 いい車(1986年頃)
- 新技術を、ときめきに。 NEW Motoring Wave(1987年頃(6代目ギャラン、3代目ミラージュ発売期から)~1990年頃)
- あなたとつくる Creating Together(1993年頃)
- もっとクルマをおもしろく。元気、三菱。(1995年頃)
- その差が、三菱。(1996年頃)
- いいもの ながく(1998年頃)
- Heart-Beat-Motors(2000年頃~2005年、欠陥騒動のあった2004年あたりからメディアでは使われなくなり、当時は企業キャッチコピーと呼ばれるものがCMに表示されていなかった。2001年5月ごろからは、「New History」というキャッチコピーも展開。)
- 答は、クルマで出します。(2005年前期、CM以外では使われていない)
- クルマづくりの原点へ。(2005年9月30日より現在)
提供テレビ番組
現在
- 木曜劇場(フジテレビ)
- 晴れたらイイねッ!Let'sコミミ隊(フジテレビ)
- 金曜プレステージ(フジテレビ)
- うたばん(TBS)
- 関口宏の東京フレンドパークII (TBS、2006年10月放送分からゲスト出演者にパジェロのプレゼントコーナーを再開)
- 世界一受けたい授業(日本テレビ)
- 日曜洋画劇場(テレビ朝日)
特番
過去
- ゴールデン洋画劇場(フジテレビ、1987年の春頃まで)
- どーする?!TVタックル(テレビ朝日、1990年の秋頃まで)
- 水曜ロードショー(TBS、1993年9月の番組終了まで)
- ナイナイサイズ!(日本テレビ、2004年の夏頃まで)
- ASTROBOY 鉄腕アトム(フジテレビ、2004年度の(一部局では2005年度初頭の)番組終了まで)
- i-SPORTS Heart-Beat Weekend(BS-i、2003年9月の番組終了まで)
- マジカル頭脳パワー!!(日本テレビ、土曜日時代に提供)
- スーパースペシャル(同上)
- 小学生クラス対抗30人31脚(テレビ朝日、2005年元日を最後に撤退)
提供ラジオ番組
- 三菱ドライビングポップス
- MITSUBISHI MOTORS BEAT NAVIGATION MEET THE BLITZ
- MITSUBISHI MOTORS SPECIAL 赤坂泰彦・TALK 2 TALK
- MITSUBISHI MOTORS PRESENTS Heart-Beat Style
- 三菱ふそう全国縦断・榎さんのおはようさん~!
- USA LOVE MIRAGE アメリカ音楽地図
関連項目
製品
人物
スポーツ関連
- 浦和レッドダイヤモンズ(Jリーグ)
- 三菱水島FC(JFLサッカー)
- 三菱自動車岡崎硬式野球部
- 九州三菱自動車硬式野球部
- 倉敷オーシャンズ(旧:三菱自動車倉敷硬式野球部)
- 三菱ダイヤモンドカップゴルフ(旧三菱ギャランゴルフトーナメント)
外部リンク
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